気候変動とお芋

 先日5/23(土)、第三回となる芋ゼミにて発表の一部を担当させていてだきました。その内容をお話ししたいと思います。

 今日、世界では様々な気候変動が起きています。そのうち、干ばつ、猛暑、化石燃料依存の観点から芋の有用性を述べました。

 干ばつについて、サツマイモは植えてしばらくするとツルや葉っぱで地面を覆い尽くします。これをグリーンカバーと言い、これによって土壌流出が防がれたり雑草が生えにくかったりします。このグリーンカバーの効果の1つとして、地面を覆ってしまうので地面からの水分の蒸発を防ぐ、というものがあります。地面からの水分の蒸発を防ぐことで、乾燥した地域でも育ちやすくなりますし、干ばつが起きても対応能力があると言えます。

 猛暑について、ジャガイモは芋類でも珍しい、冷涼な気候を好む種で、北海道やアンデスなどでも栽培されていますが、サツマイモは九州などで栽培されていたり、熱帯ではヤムイモやキャッサバ、タロイモなどが栽培されていたりと、芋類の多くは暑いところでも育ちます。よって、多少の温暖化にも耐えられると言えます。

 化石燃料依存について、芋はエネルギー源としても活用が検討されています。芋をチップにして燃やしてエネルギーを取り出す研究や、芋の加工製品を作った時に出る芋屑などを発酵させて発生したメタンガスを燃やして発電する研究などが進められています。木材や芋など、植物は太陽光をエネルギー源として空気中の炭素を固定化しています。よって、毎年その年にできた植物を燃やしていけば何年たっても空気中の炭素は増えません。また、植物を育てている限り燃料がなくなることもありません。これが化石燃料との大きな違いです。

 以上より、芋は気候変動に対して有効であると言えるでしょう。近い将来、芋が人類を救うことを願って。