上杉鷹山という人を知っていますか?
僕の大好きな歴史上の人物です。あんまり有名じゃ無いですが、アメリカ大統領のジョン・F・ケネディが日本で最も尊敬する政治家として名を挙げた人物であり、上杉謙信から続く上杉家9代目の米沢藩主です。
「なせば成る」 って言葉は聞いたことありますよね。この言葉は実は上杉鷹山が残した言葉なんです。
昔は、今と違って農業や稲作を中心にお金が回っていました。しかし、米沢藩は土地が荒れていて農作物はあまり育たず、すごく貧しい暮らしを迫られていました。米沢藩主の鷹山は何とかしようと武士にも畑を耕すように命じます。
でも、なかなか上手くいきません。
江戸時代って身分や地位がすごく重視されていたんです。「武士」は偉くて、「農民」は汗水流して畑を耕す。そんな暮らしが当たり前でした。
だから、その命令に対して武士は大反発。「なんで俺らが農業なんて農民みたいなことをやらなければならんのだ」と、武士は全く言うことを聞きませんでした。
みなさんならこんな時どうしますか?
上杉鷹山は鍬を持って農民のとなりに行き、自ら畑を耕したのです。ありえないことです。
「体育やりたくない!」という子どもがいた時に、校長先生がふらっと体育館に来て、一緒にマットの上で前回りをするようなものです。
いや、これは本当にすごい。
なかなか出来ることではありません。
立場や役職があると、なかなか自分が動こうと思わないものです。無意識のうちに、「先輩だから偉いんだ」って勘違いしちゃうんです。
でも、本当はそこに大した差なんてありません。
あるのは「ほんのちょっとの経験の差」だけ。
だから僕は、これからどんな所で何をやっていようと、立場にかまけてあぐらを掻かずに、「困っている人がいたら一緒にやる」。
その姿勢を大切にし続けたいと思っています。