どうしてエシカルファッションを広めようと思ったの?

 「どうしてエシカルファッションに興味を持ったの?」 

 私はよくエシカルファッションについての講演会に行くのですが、その際よくご質問いただくのがこの問いです。今回は、なぜ私がエシカルなファッションに興味を持ったか、また、どうしてそれを広める活動をしようと思ったのかについてお話しさせていただこうと思います。

 商品の裏側について考えるようになったきっかけは、高校生の頃教科書に載っていたフェアトレードのマークについてなんとなく調べたことです。そこから、商品が私たちの下に届くまでにはどんなプロセスを経ているのか、どんな問題が起こっているのかを調べるようになりました。

 そうしていく内に、「ザ・トゥルー・コスト」という映画に巡り合ったのが、私とエシカルファッションとの出会いです。

「服を作るのがどれだけ大変か人は知りません。ただ買って着るだけ。でもその服は私たちの血でできています。私たちの血で作ったものを誰にも着て欲しくありません。」

この言葉が痛烈に刺さったのを今でも覚えています。

 高校生の時も、大学生の今も身近なファッション。その裏側を今まで見過ごしていたことに恐怖を感じました。私が1着の服を選び、消費し、捨てることに人の命がかかっているだなんて、想像もしていませんでした。

 では、なぜこの事実を広めようと思ったのか? 

 それは、高校生の時の私のように、「知らない」まま過ごしている大学生は沢山いると感じているからです。また、この事実が「他人事」で、問題に向き合っているのは「意識の高い人」だと思われている認識を変えたいとも思ったからです。

 エシカルファッションは、全てオーガニックコットンで作られた服だけを指すわけではなく、古着を購入したり、たとえファストファッションでも長く大切に使えばそれは”エシカル”であると私は思っています。

 この活動を通じて、少しでも多くの人が「ちょっといい選択」をできる。それを目標にこれから頑張っていこうと思います。