「立場を考えたら負け」
これが今シーズンの私の行動指針です。
一見ものすごく協調性のない言葉ですが、今回はこの言葉の背景に重きを置いてブログを書こうと思います。
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昨年度、リーグ戦直前に一種の燃え尽き症候群になった。
もっとストレートに言うなら、明学のラクロス部で分析をすることに限界を感じた。
ちょうど私たちの最大の仕事である”スカウティング”が忙しくなってきた時期だったのに、
今年こそより良いものを作ろうと思っていたはずなのに、前年と同じことを繰り返すような感覚に陥ってしまった。
新しいことも色々試してはみたけれど、データを提示しても、プレイヤーに活用してもらえている感覚がなく、チームの役に立てている実感も湧かなかった。
数値を使ってアプローチすることは本当に難しい。
プレイヤーが難しいわかんない!と思ってしまったら、せっかくデータを出しても使ってもらえないから。
でも、数値を使わずプレイヤーの中にある感覚的なところを指摘するとなると
ラクロス未経験であることがネックになることもある。
このままだと自分は前に進めないんじゃないかと悩んで、所属する環境を変えようか、結構本気で検討した。
スタッフが足りなくて、スカウティングをする文化が浸透していないチームに教えに行こう、とか
社会人チームに押しかけてASとして雇ってもらう、とか…
かなり無茶なことを本気で考えた。
そんな時、ふと思い立って恩師である前コーチ、たかさんに相談したら、
「晴はコーチングがやりたいんじゃない?」
びっくりするようなアドバイスをいただいた。
...図星。
やりたいことがやれてないから、もやもやしてるんだって実感した。
やりたいことを実現させるには、
自分のやりたいことができる環境に出向くか、その環境を自分で作るか。
私は最終的に両方を欲張ることにしました。
U19日本代表のAS。
推薦していただいたことがきっかけで、自分のやりたいことを学ぶ場として選んだ環境。
分析チーム、幹部、HOPEコーチ、新歓…
自分の知識や経験を最大限に発揮できる場所を自分で選ぼうと思って色々考えたけれど、
それでもやっぱり明学のラクロス部を選んだ。
色々なことに首を突っ込みすぎて、めまぐるしい毎日を過ごしているけれど、
どんなに色々なものに携わっていても目的はひとつだけ。
final4に行くこと。
チームが勝つ為なら、新歓も育成も外部の活動も行くし、
ラクロス未経験なのにコーチやってみよう、なんて普通に無茶なこと考えるし
揉め事は嫌いで、人との付き合い方は基本的に八方美人だけれど、
納得できないことは主将に突っかかるくらい、はっきりと意見を伝えるようになった。
全部チームの為。
何か一つでも行動に移すのを躊躇したことがあって、
それをやらなかったせいでチームが負けるくらいなら、全部やってやろうって思えるようになった。
スタッフだから、プレーしたことがないから…
HOPEチームだから、後輩だから…
自分の立場を一瞬でも振り返ったら、発言できないし行動に移せなくなるから
私は立場を考えないことにしました。
フィールドに立ってプレーすることはできないけれど、プレイヤーと対等な立場に立って、共に1部で戦いたいです。
対等な立場にこだわるのは、
対等な立場でないと、チームの課題も、勝利も、全て他人事になってしまう気がするから。
私はASリーダーになった時期が早かったから
先輩や他の同期が代わりにやってくれるだろうって甘えられる環境ではなかったから
この結論に辿り着いただけであって
過酷な環境に置かれていなかったら、きっと自分の立場を振り返って行動を起こすのをやめてしまっていただろうなって。
そう思うから、行動を起こせない人の気持ちも理解できる。
だからこそ、
明学に蔓延する”行動を起こせない病”
この文化を崩せるかどうかは、私たち幹部や4年生の力量にかかっていると思う。
”明学は3年生から本気を出し始める”
先輩達もよく言ってたけれど、明学は本当にやる気を出すのが遅い。
早慶との差はどこをとっても明白だと感じるけれど、
スタートラインから差がついていると絶望する。
きっとみんなもどこかしらのタイミングで、この差を感じているだろう。
私はこの差を埋めたい。
1日でも早く、なんなら入部したその日から
本気でラクロスに取り組めるようなチームを築き上げたい。
これが実現したら
明学はfinal4常連校になり、日本一にだってなれるだろう。
今シーズンは明学が
そんな素敵なチームになるための第一歩。
final4を目指すことも大事。
試合に勝つことも大事。
でも、1部にふさわしいチームとなるような基盤作りはもっと大切。
このことを証明したいです。
分析チームとしては、日本一のスカウティングをする。
仮にプレー技術で相手より劣っていても、事前準備で試合前から相手より優位な環境を作ることは可能である。
このことを去年の入れ替え戦でプレイヤーが証明してくれたので、1部のスカウティングができるという幸せを噛み締めながら
今年は日本一の分析チームを目指します。
それともう一つ、
プレイヤーに対等な立場だと認めてもらう為に
”自分自身に満足しないこと”
ラクロスの知識は選手レベルを目指す
なんならそれをHOPEの選手に落とし込めるようになるまで理解する
U19の活動に参加して、日本代表や世界のラクロスの文化や流行を吸収する
そして、学びをチームに還元する
後輩達を育てる
そして、日本一の分析チームをつくる
これら全てをやり遂げたら、
私は明学ラクロス部で最後まで戦い抜いた、と自信を持って言えるだろう。
早慶との差は今は明白だけど、
同じ土俵にたった今、1部で戦えることは光栄であり必然だと思っているので、
勝てないとか、太刀打ちできないとは思っていません。
負けず嫌いと称されるうちの代が
リーグ戦開幕までの残り3ヶ月半、どんなバトルを繰り返すのか
心配でもありますが、笑
一緒に戦えるラストシーズン、楽しみで仕方ありません!
ちなみに、
Kickoff MTGでのライバル宣言、私は泰斗を選びました。
昨年度、私達の代で1番1部に行きたがっていたのは泰斗だと思っています。
でも、今シーズンfinal4に1番行きたがるのは私です。笑
このチームを離れなくて良かったって、もう一度心から実感したいな。
最後に。
《分析チームのみんなへ》
仕上げてくれるコーディング、スタッツ、マッチレポート…どれをチェックしても、以前より質が上がっていて、みんなの成長を感じています。確実にラクロスの知識や洞察力、考える力がついてきていると思っています。
次のステップは「何したら良いですか?」って質問がなくなることだね。笑
私はきっとこれからも自分の立場をわきまえず、自由に飛び回るので沢山迷惑をかけてしまうでしょう、ごめんね笑
でも、私は君ら5人の味方なので、チームの勝利に繋がることであれば、何でもokを出すし、応援します。
いつも言ってるけど、分析は良くも悪くも自由だから、その良さを思いっきり活かして、のびのびと活動してね。
私も含めて6人(+横田くん)が、それぞれ違った分野でスペシャリストになりましょう。笑
またこれから忙しくなりますが、みんなで頑張ろう!
《HOPEのみんなへ》
便宜上コーチを名乗っていますが、私はHOPEのメンバーとも対等な立場で一緒に戦いたいと思っています。
私自身もまだまだ未熟なので、一緒にTOPの人やコーチに話を聞きに行ったり、NCAAの動画見たり、試合するたびに反省して…
そんな風に君らと共に成長したいです。
仲間に入れてください。
HOPEはその時にいるメンバーで戦わなければならない、という難しさがあるので、その部分を少しでも補えるようにお手伝いさせてもらいます。
みんなでTOP目指そうね!!!
...
長くなりましたが、これにて。
“求”
2020.03.12 4年AS 市村 晴