大阪城1

アニメ背景描写の技法で写生。ポスターカラーガッシュ使用。制作過程を紹介しています。
不透明水彩を使用してのアニメーション背景画の描写は、奥のモノから描き進めていくのが鉄則です。絵具の特徴を活かして重ね塗りの効果を利用して奥のモノ、手前のモノの描き分けを行っていきます。アクリル絵の具と違って水彩絵の具は乾かないうちにぼかして描写する事が容易です。
明治時代の洋画家・高橋由一の油彩「江の島図」のように、その場にいるような臨場感を表現できればというねらいで広角気味に構図をまとめることにした。それでも、大阪城の大きさは大切にしたかった。
B4サイズのイラストボード(水彩紙タイプ)に描写。

⑦欄干の直線的な描写は、「溝引き」のテクニックを利用すれば真っ直ぐな描写が可能です。
 デジタルで描写する現在では、必要のなくなったテクニック。
 最後は、全体的に調子を整えて完成



⑥橋の描写は一番最後。

 欄干も、奥から手前へと描き進めていく。



⑤順に、手前の樹木を描き進めていく。



④次に、遠景の樹木を描写。



③不透明水彩絵具でのアニメ背景の描写は、奥のモノから描いていくことが鉄則。

 一番奥にあるモノは「空」である。

 まず、空からの描写から始めた。

②実際は、極楽橋の真っ直ぐ先に大阪城が建っている位置関係ではなかったが、橋を渡った先に大阪城が立っているように、配置を意図的に変えている。

まさか観光客が行き交う橋の真ん中で描くわけにはいかない。
ときどき橋の真ん中に立ってデッサンし、描くのは橋の入り口のはずれの通行人の邪魔にならない路肩に座って描くことにした。

①三菱UNIホルダー(赤色)で下書き。
 UNIホルダーはシャーペンのように鉛筆の芯を出し入れでき、芯が太いので、スケッチ作業に向いているので愛用している。