Pompadourの根本です。いかがお過ごしでしょうか。
さて、今回は色について述べたいと思います。色とアンチョビは使いようなんてことばもあったり、今僕が作ったり、なんてしますが、みなさんは色を日常で考えたことはあるでしょうか。
色と聞くと、いわゆる彩りを表す単語であったり、様々なものがありますよね。特に僕が印象的なのは共感覚という能力です。僕は文字に”は”色は感じないのでとても興味深く会ってみたいものです。
共感覚 - Wikipediaja.wikipedia.org先ほど強調したように文字で”は”なく、僕は、他のものに色を感じてしまいます。それは、”知識”です。
「??????????」
そう思った方もいらっしゃるかもしれません。しかし、知識には色があって、それはそれを”知っている人”にしか見えないのです。
例をお見せしましょう。私たちの団体Pomadourでは定期的にビブリオバトルを行っています。
知的書評合戦ビブリオバトル公式サイトビブリオバトルとは、みんなで集まって5分で本を紹介。そして,読みたくなった本(=チャンプ本)を投票して決定する、スポーツのwww.bibliobattle.jpそのある回で、一人のメンバーが『僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー』という本を紹介しました。
その話は、イギリスに住む日本とイギリス人のハーフの子の話を母親である筆者の視点から描いたものです。
【4章分全文試し読み】ぼくはちょっと変わった「元・底辺中学校」に進学することにした! 家庭環境とか、性別の違いとか、ときには両親の肌の色をきっかけに、毎日が事件の連続。それでも、ぼくたちは大人たちの常識を軽く飛び越えて、子どもなりのやり方でそれを乗り越えていく。『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ家庭環境とか、性別の違いとか、ときには両親の肌の色をきっかけに、毎日が事件の連続。それでも、ぼくたちは大人たちの常識を軽くwww.shinchosha.co.jpその時は、そんな本もあるのかと思い、その場を終えたわけであるが、
数週間たって、NHKを見ると”ブレイディみかこ”という名前の女性がテレビの中で動きをもっていた。
最初は、勿論つながってはいなかった。しかし、どうしても僕には彼女がかすかに黄色に見えるのだ。それは、あの著作の表紙が黄だったからかもしれない。
すかさず、筆者を確認するのにスマホで”ときどきブルー””と書き込んだ。勿論、ちょっとブルーなので間違っているが、Googleは僕と思いを一にして小さな少年の振り向き姿を僕に提示した。
ここまで来て、知識が色に見えるといったが、どういうことなのだろうか。それは、
今まで見えなかった世界が彩りをもって見える
ということである。
”その分野に明るい”なんて言葉があるように、わかる人には知識と紐づいた現実の事象はスポットライトが当たり、彩りを持って見えるのだ。
しかし色をみつけるには一人では不十分だ。
知識の色は、自分一人でうまく探せるほど簡単な話ではない。自分が知識の探検者となって、日々向けている知識探しの懐中電灯は常にあなたの前にしか向いていない。
世界は広い。あなたの後ろにも横にも、そもそも違うルートにも知識は落ちていて、あなたの進んだルートでは二度と見ることがないのかもしれない。
それは人間の常であるように、欲望の心臓が脈をうって、見えない知識の世界へのいざないを求めている。
だからこそ、僕はこの団体を作った。Pompadourは他学部の人と知識、学問的共有をもちいてつながる唯一無二の団体である。それは一つに絞っているわけでもすべてに広げているわけでもなく、”学問”ということを注視して集まった人々のサークルである。
だからといって、決して趣味の話をしてはいけないわけではない。
はっきり言って、あなたの趣味はおそらくどこかで研究対象になっている。であるからこそ、学問的視点を持って自分の趣味と向き合うのはいかがであろうか。
勿論、本当に学問が好きな方も参加してほしい。
そして、他学部が集まることで、互いに知識を共有し、僕たちは、身の回りというものを飛び越えた、新しい”彩りのおおい世界”に飛び込めるのである。
最後に、僕の例がたまたま色の多い題の本であったことに面白い偶然を感じたことを書き記して終わりたいと思う。
あぁ、そういえば、題名の説明がなかった。。
小学生の時、僕は12色のクーピーを使っていた。小学生なら大体の子が持っていたと思う。
そんな時、ある子が15色のクーピーを持ってきた。
何とそれを使うと今まで書けなかったものまで色をもって表すことができたのだ。
だからこそ、”色”を互いに分け合えることで、世界に色が増やせたり、もっと言えば自分で”色”を合わせて、新しい色を作れたりするかもしれない。
学問をしたい人はだれでも、
いつでも、どこででも必要な書物が読めるようにしてあげたい。
塙保己一をご存知であろうか。ヘレンケラーも引用したとされる彼は盲目であった。しかし、彼は”知識”というものに対しとても深い造詣があった。その彼が残したのが上の言葉である。
塙 保己一【はなわ ほきいち】の名言 - 偉人たちの名言集学問をしたい人はだれでも、 いつでも、どこででも必要な書物が読めるようにしてあげたい。 先祖から託された日本の文化を絶やすmeigen.pt-hamamoto.bizもしかしたら、彼は眼は見えなくても、僕のように、”知識の鮮やかさ”に目を奪われていたのかもしれない。そう、知識の世界の彩りは、だれにでも見えて、感じ取れる美しいものだから。
今度こそほんとうの最後として、塙の言葉を少しもじってこの言葉を今日のお別れの言葉にしようと思う。
学問を学びたい人はだれでも、
いつでも、どこででも様々な”色”が共有できるようにしてあげたい。
では。
Pompadour 根本一希
根本一希 Kazuki Nemoto (@nimotougou) | Twitter