僕は大学に入ってから3つの大きな壁にぶつかりました。
最初の壁は、1年生から2年生へ上がるときの春休みです。Realizeを結成してからしばらく経った頃ですが、代表の金子遥と僕がとても頼っていた先輩が卒業しました。そこで二人で話していたことは、Realizeが大学の中心となって活動できるようにしていきたいということでした。僕はその時直感的に、自分が所属している学年を引っ張っていかなければいけないと感じました。
ただ、それまで人をまとめたことは一度もなかったし、まとめなければと思ったこともありませんでした。どちらかというと、他の人に引っ張ってもらう立場でした。自分で勝手に思っていただけですが、その時期になって急に立場が変わってしまったので、相当なプレッシャーと迷いがありました。その一方で、高校時代に僕のことを軽視していた人たちを見返したいという思いも非常に多かったです。そのような思いが複雑に交錯していたので、乗り越えるまでにある程度時間がかかりました。
二つ目の壁は、2年生の夏です。僕は昨年、学園祭実行委員長をやっていました。もともと別の人がやるはずだった実行委員長の座が、諸事情により僕に回ってきました。新入生が入学する3週間前でした。前年度からの引継ぎはほとんどなく、メンバーは初めて学園祭実行委員をやるメンバーばかりです。頼れる先輩もいなく、自分で解決するしかありませんでした。何とかしなければいけないと思い、必死でした。しかし、そこが問題でした。僕はそれを、自分が中心になり解決していかなければいけないと思い、メンバーに対してハイレベルな結果を求め、相当な仕事量を求めました。今となっては目に見えていますが、メンバーが次々とついてこなくなりました。
そこで僕が気づいたのは、メンバーへの感謝が足りなかったことです。また、メンバーのやる気や能力に合わせることの重要さにも気づきました。
当時の学園祭メンバーには、自ら実行委員をやりたいと言った人は一人もいませんでした。そんな彼らは僕に頼まれたから入ってくれただけで、誘わなかったら入らなかったと思います。そんな彼らが、自分の中では「いて当たり前、仕事して当たり前」という考えになっていました。また、「自分ができるから他の人もできるだろう」という考えにもなっていました。人それぞれできることは違うのに、それを自分基準で考えていたのです。自分よりできることが少ない人も、逆に自分よりできる人もいます。
自分を基準にするのではなく、その人に適した仕事を与え、仕事をしてくれていることに最大限の感謝の気持ちを示すことが、リーダーとしての一つの役割であると、感じました。それに気づいて改善するよう動いた結果、徐々に理解してくれる人が増え、絶対に協力してくれないだろうと思った人が一番協力してくれました。
最後の壁は、また次回書こうと思います。