【初投稿】 R-SECという団体の設立

皆さん、本ページをご覧いただきありがとうございます!
R-SEC代表の清田が書かせていただきます。


さて、みなさんR-SECという団体をご存知ですか?
絶対知らないはずです!笑 
なぜかというと、2020年2月 新規設立団体だからです!
コロナの自粛が始まる直前です…

名前の由来は、理科大 (Rikadai) Space Engineering Circle の頭文字をそれぞれとり「R-SEC」となります!
呼び方は、「アール-セック」呼び易く、少しカッコいい名前だと自負しています!笑


当団体は、東京理科大学が文科省から宇宙航空科学技術推進委託費を受けて行っている「宇宙教育プログラム」の修了生5人で立ち上げました。
このプログラムの概要などは以下のページを参照してください!
https://www.tus.ac.jp/uc/

宇宙教育プログラムでは、受講生30人程度がCANSATやParabolic flight(微小重力実験)等の体験、宇宙の最前線で活躍する研究者や技術者の講演などの本物の知識などから、将来それぞれの道から宇宙科学技術の魅力を発信できる人材の育成を目的としています。
R-SECのビジョンは、「本物の経験」であり、それは当プログラムの「本物の体験」を受け継いでいます。


R-SEC設立の背景として、大きく3つに分けられます。
以下にそれぞれをわかりやすく説明していこうと思います。




① 宇宙開発の時代変化



画像真ん中の人工衛星は、日本の宇宙探査の幕開けとなった「おおすみ」という人工衛星です。
日本の人工衛星は、このおおすみ を皮切りに、国の期間であるJAXAがほぼ独占する形で開発を進めていました。

しかし、10年前ほどから少しずつ民間の宇宙開発が進み、画像右上のAXCELSPACEなどを筆頭に多くの民間による人工衛星が打ち上がっています。世界の宇宙ベンチャーは千社を超え、非宇宙企業が続々と宇宙事業に参入するなど、新しい宇宙ビジネスのシステムが確立されつつあります。

同じく10年前ごろから、Cubesatという新しい超小型人工衛星が登場しました。Cubesatは10cm立方を1Uとして規格化されたみなさんでも持ち上げることのできるくらい軽い人工衛星です。

もう1つの特徴は、費用が従来の人工衛星と比べてかなり少ないことです。Cubesatは大きさなどが規格化されて制限されている分、宇宙空間への放出方法や放出前の保存スペースなどで効率化が図られています。

画像右下の人工衛星は、筑波大学の結プロジェクト発の人工衛星で1Uの大きさを持っています。
当時は、大学の研究室などが主な開発をしていましたが、現在では非宇宙企業やリーマンサットプロジェクトなどの趣味団体なども開発を行っています。

ここで話をまとめると、だんだんと宇宙開発は官から民の時代へ流れ、宇宙開発ができる機会が増加しました。また、Cubesatなどの超小型衛星の台頭により資金面や技術面での壁が低くなり、ノウハウもたくさん積まれてきました。
したがって、私たち学生でも宇宙開発に挑戦することができる時代になったと言えます。




② 東京理科大学としての宇宙開発



東京理科大学は、宇宙開発が盛んな他大学にある航空宇宙分野の学科が存在しません。しかし、はやぶさ2のカメラを開発した理工学部電気電子情報学科の木村 真一先生を含め、各分野で専門的に卓越した知識を持つ教授の方がたくさん在籍しており、分野横断型の宇宙開発の実現に向けて旗を掲げています。
また、2015年から日本人女性初の宇宙飛行士である向井千秋先生が特任教授として任命され、2017年からは特任副学長として就任いたしました。向井先生は東京理科大学スペース・コロニー研究センター長も兼任しておられます。
2015年に木村先生や向井先生らが宇宙教育プログラムを実施し、今年に6年目を迎えます。
そして、2019年9月には東京理科大学 第1回宇宙シンポジウムが開かれました。

このように、理科大では宇宙開発は盛り上がりを見せております。
私たち学生は、大学や教授から与えられる機会を待つだけでなく、学生それぞれのやりたい!を叶える機会を自らが作っていく「主体性」を持った行動を起こすべきだと考えました。




③ ものづくり経験の創出


理科大は理工系大学であるので、就職先はメーカーなどものづくりの企業が多いと感じます。

しかし、アカデミックな世界にいる私たちは、企画や提案から設計、幾多の試験を重ねて実用化…のようなものづくりプロセスを体験する機会が少ないと思います。

また、"本物の"ものづくりの経験の少なさも一つの問題です。常にハイクオリティで、社会からの評価が高く通用する"もの"を作る。その"本物の経験"から責任と自信を獲得し、それが一人一人の武器になると確信しています。

宇宙機は、ものづくりプロセスを凝縮した一つの"もの"です。
企画は、フロンティアとして挑戦にあふれたアイデアが生まれます。
様々な分野での専門知識が必要となり、チームを組み一人一人が広い視野を持つ必要があります。
"宇宙"という環境は、真空で放射線も強く、温度差も高いです。ゆえに、精密な設計と多くの環境試験をクリアする必要があります。
そして、実用化までには必ず国の期間を通すため、社会の評価を得れることが絶対条件です。

したがって、当団体で、"宇宙を通して"ものづくりを学び社会で活躍していくための、活きる"本物の経験"を学ぶことができます。




以上が、私たちR-SECを設立した背景です。

背景だけ聞くと、すごく目標に堅く真面目は雰囲気を受けるかと思いますが、「楽しみながら愉しむ」をモットーに、チームで本物の経験を獲得していきたいと思っています。

今後も、R-SECをよろしくお願いします。