令和時代に活躍できる人材は?

令和時代に活躍できる人材とは?

これを考えるきっかけとなったのは、短大の後輩とzoomした際に考えたことである。
初見さんのために説明すると、私が卒業した短大は東京交通短期大学といい、主に鉄道員(駅員や運転手など)やバス運転士などを目指す学生が集う短大である。

「電車は全てゆりかもめのように自動運転化され、鉄道運転手と言うお仕事はなくなる。」と言う趣旨のお話はよく聞く。実際、JR各社では合理化の一環で駅員の削減やみどりの窓口の削減などを行っている。山手線も自動運転装置がつき、京浜東北線もワンマン運転となる見込みである。とはいえ、ゆりかもめも一部列車は手動運転であるし、横浜シーサードラインの逆走事故発生時は、全て手動で運転が行われているが。

私が模擬面接の面接官役になった際、「もし20年後にあなたのお仕事がなくなり、いわゆるリストラされた時はどうしますか?」と我ながら酷な質問をした。

「『交通に携わる』と言う軸があるので、それに基づいた会社に転職します。」

その回答を聞いた時、私は良い意味で驚くことができた。それと同時に、自らの軸のなさを痛感した。

おそらく彼は20年後も「交通に携わる」と言う軸のもとでキャリアを積むことができるだろう。「交通」と言うものは形を変えていても、江戸時代、なんなら大昔からある。江戸時代で言えば宿場町の従業員、現代で言えば駅員といった形で「交通に携わる」と言う軸があれば時代が変われど、形を変えてお仕事をすることができる。

一方私はどうだろうか。私の就活の軸は「あるべきサラリーマンの勤務形態」のもとで働けることであった。固定時間勤務で、完全週休二日制で、給料も一般的で・・・。The日本的経営の会社へ就職したいと言う思いであった。

なぜなら 、「安定」が正義だとしか思えないためである。与えられたお仕事やタスクを黙々とこなすだけでいい。今までもそうだったし。典型的なメンバーシップ型雇用を望んでいる。

しかし、そのような状況で私はこの時代を生きることはできるのだろうか。残念ながら、その会社で積めるキャリアは他社ではなかなか通用しづらい。それに、転勤も受け入れなくてはならない。

それを考えるとジョブ型雇用にも憧れる。しかし、軸がなかなか見当たらない以上、厳しいだろう。今後自分はどう生きるべきか。考えなくてはならない。