イベント中止から教わったこと

今年で、宇宙就活実行委員会に入会して3年目になります。大学1年生のとき、何となくTwitterを漁っていたら見つけたこの団体ですが、今では私の大学生活に欠かせない存在となっています。というわけで、この団体に対する思いを一度整理してみようと思います。

”宇宙業界を目指す学生の背中を押したい”という創設者の強い思いから始まった宇宙就活は、今年で15年目になります。実行委員として活動していくうちに、私もそのような思いに共感し、イベント運営のやりがいを感じるとともに、発展の著しい宇宙業界についてもっと知りたいと思うようになりました。

ところが、実行委員2年目で迎えるはずだった宇宙就活本番は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、中止を余儀なくされました。本来であれば、実行委員としてこの決断にやるせなさと悔しさでいっぱいになるべきだったと思います。ですが、私は正直力の抜けた気分でした。企業とのやり取りや、参加者をスムーズに動かすための入念な準備が欠かせないイベント運営は、本番直前になればなるほど焦りや不安でいっぱいになってきます。実際、昨年度行われるはずだった宇宙就活は、運営側の体制も人数配分も、あらゆる確認事項も決して十分とは言えず、開催していたとしても成功させられたという確信は持てません。自分の心に余裕のない中での中止の判断は、悔しさよりも何か重いものが一気に消えたような感覚を与えました。

しかし、そのような情けない心境であった私に、大切なことを思い出させてくれたのは、出展予定だった企業の方々からのあたたかい声や、元実行委員の先輩方・参加予定者からの励ましでした。さらに、本番でグループワークを指揮する予定だった実行委員は、別日にオンラインで執り行いました。こうした人たちのおかげで、宇宙就活は、多くの人に支えられ、必要とされている団体だということを実感しました。そして、いつの間にか団体の構成員として仕事をこなすことに精一杯で、活動の目的を見失っていた自分に気が付くことができました。イベント中止という最悪の決断を経た後で、この団体の存在意義を改めて感じることができたからこそ、今年は宇宙就活に携わるすべての人が「このイベントがあってよかった」と思えるようにしたいです。

私には1つ叶えたい夢があります。大好きな宇宙を仕事にするとともに、世界で起こっている様々な問題を解決することです。多分野に広がる宇宙業界からのアプローチを通して、困っている人を助け、人々の生活をより豊かにし、持続可能な世界の実現に貢献したいと思っています。このような夢を見つけることができたのは、「働く場として宇宙を考える」というコンセプトをもつ宇宙就活があったからです。私は、夢を見つけさせてくれた宇宙就活が大好きだし、この団体をもっといろんな人に知ってもらい、宇宙を目指す人たちの考えや価値観を広めていきたいです。

この記事を通して、少しでも宇宙就活に興味をもっていただければ幸いです。HPや他の実行委員の記事も、ぜひ見てみてください。最後まで読んでいただきありがとうございました!



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