つながり

先日、大学付近で子猫三匹が捨てられていました。三匹とも無事里親が見つかり、そのうちの一匹の譲渡に参加しました。

わたしたちは子猫を保護できる環境がなかったため捨てられていた公園の管理人さんとお話をして、2週間程度里親を探す猶予を頂いていました。なので、毎日餌やりや生存確認など部員内で行っていたある日、子猫三匹を持ち帰ろうとするご家族がいらしました。最悪の状況もあるため、一度話を聞くと、子猫たちが万が一保健所に引き取られてしまわないようにと一次保護をしてくれるとのことでした。私自身もそうですがかわいそうと思いながらも見殺しにしてしまいそうになる状況の中でこのような優しい人に出会えたことは本当に幸運だと思いました。その方たちのおかげもあり、無事里親も見つけることができました。

高知県から約三時間の地域への譲渡で猫ちゃんもはじめは「え!どこつれてくん!?」みたいな感じで少し不安そうでしたが、時間がたつとなにかを悟ったのかすやすやと寝ていました。
そして、目的地につきいざ譲渡。
なんと家族全員でお迎えに来てくれて、猫ちゃんを見たときも「かわいい...!おもったよりちっちゃいんやなぁ」とすごく笑顔で猫ちゃんを見てくれ、その方は知り合いでしたが、改めてこのご家族なら猫ちゃんのことをすごく大切にしてくれると思いました。
どんな子が来るか楽しみにしてくれていたらしく、名前も考えてくれていたり、譲渡後すぐに病院で検査をしてくれたりなどすごくすごく愛を感じるご家庭で本当に安心しました。

そして無事譲渡を終え、一時保護をしてくれてたお家に借りていたものを返すときにさっそく里親さんから送られてきた猫の写真をその方たちに見せると、「ほんとに安心した」と目に涙を浮かべながら安堵の表情を見せていました。少し事情がありその方たちは一時保護のみでしたがめいいっぱいの愛情をその子達に注いでくれていたんだなと嬉しく感じました。

そんなこんなで初めての譲渡を終え思ったのは命はこうしてつながるんだなという実感でした。
おそらく優しいご家族がいなければあの猫たちは死んでしまっていただろうし、里親が見つからなければあの猫たちの居場所の確約もできなかっただろうし・・・。
しかし、こんな風にたった三匹のために色んな人が動いてくれることで小さな命は助かって自分たちの努力はちゃんと必要なんだなと思いました。
時折結局自分は正しいことをしているのかと怖くなります。地域猫と言ってもあの子達は事故に巻き込まれて死ぬ確率はゼロではないし、知らないうちにあの子達を傷つけているのではないか、この行動って本当にあの子達のためを思った行動なのか、結局自身の偽善罪悪感を消す行動なのではないかなど考えだしたらきりがありません。
しかし、里親さんの笑顔、一時保護さんのあの涙を見ていると完璧な正解でなくとも猫の幸せ人間の幸せ両方につながる行動ができているのかなと感じました。

これからもこの活動を続けて、人と猫の共存社会に一歩でも近づけるように頑張っていきたいです。

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