泡沫の夢

​​​​今回、6月10日・6月11日に行われる文化祭に向けてノベル専攻で自主短編映画を制作しました。(自主なので、制作に関わりたい方が協力してくれた形になります)
短編映画は去年先輩方が初めて制作し、せっかくなら今年もやろうということで企画しました。


上記の写真が校内の階段等に掲載したポスターになります。映画のワンシーンを使用しているので、探してみるのもひとつの楽しみになるかと思います。

物語のあらすじとして、文芸部に所属する一年生の主人公・日向(ひなた)と先輩にあたる三年生のヒロイン・林藤(りんどう)が夏休みに海に出かけます。臨床心理士になる夢について悩んでいることを吐露した林藤を、日向が入部するきっかけとなった詩を「よかったですよ」と言って背中を押します。それに自信を持った林藤は臨床心理士を目指す、そんな話です。

この作品のタイトルになっている『泡沫の夢』は、すぐに消えてしまう儚い夢を意味しています。憧れの人と一緒に過ごす時間を「触れたくても触れることが出来ない、眠る時に見る『夢』」に、それを「泡のように消えていくことを『泡沫』」に例え、それに沿うような物語を制作しました。

様々なことを考えながらこの物語が生まれたわけですが、正直、制作理由を訊ねられると困るところはあります。
個人的に映画は自分の中の世界を「映像化」したものだと思っていて、やはり「映像化」するなら自分の中にある伝えたいものを入れたいと制作する前からなんとなく考えていたので、初めて自分の作品が映像化される『泡沫の夢』ではそれを前面に出した形になります。
関係ない裏話ですが、登場人物の日向と林藤は、去年制作した写真から小説にした企画の​『君と僕と誰かのはなし』​​​に掲載したあの青を目指して(それぞれクリックするとページに飛びます)に登場した人物になります。それに特別な理由はありませんが、気になる方はそちらから読んでみるとキャラクターがより掴めるかもしれません。

君と僕と誰かのはなし

小金丸 愛友
福岡デザイン&テクノロジー専門学校



制作を始めたのが4月下旬からで、撮影を終えたのが5月下旬、そこから上映日までに編集となり、なかなか厳しいスケジュールで動いていました。もう少し早く軸となる脚本を書き上げられたら良かったなと反省しています。
でもこうして無事上映することができ、制作に関わって頂いた方々には頭が上がりません。本当にありがとうございました。

挿入歌として、生活は忘れてという歌手の『綺麗なものだけ』を使用させていただいています。(ご本人に使用許可を頂いています)
小説を読んでいただいたら分かるのですが、この曲の歌詞に重なるように小説を書いているので、そこにも注目して読んでいただけると嬉しいです。小説の一文をそのまま使用し、且つポスターのキャッチコピーにもなっている『世界に二人しか居ないような空間で、僕らは今までで一番綺麗な青を見た。』もそのひとつです。
下記にYouTubeに掲載されている動画のリンクを貼っておきますので、興味のある方は聴いていただければと思います。

生活は忘れて ‐ 綺麗なものだけ


本来なら2日間、来場者してくれた方に脚本を小説にした冊子をお配りする予定だったのですが、私自身の手違いでデータ上での公開になりました。申し訳ありません。冊子については制作展での配布を予定しているので、その際にでも手に取っていただければ幸いです。
添付ファイルに冊子になる予定だった小説と撮影した際に使用したシナリオをそれぞれを貼っていますので、気になる方は読んでいただければと思います。もちろん、映画を見た後に小説・シナリオを読むのもアリです。


上記のポスターにも書いてある通り、場所は4校舎の2階、時間は12:00~12:15、12:45~13:00、14:30~14:45、15:15~15:30の4回に分けて上映する予定です。売買する際には金券を使用する決まりになっていますが、映画上映に関しては無料で行いますので、気軽に足を運んでいただければと思います。

*上映時間は多少前後する場合がありますので、ご了承ください。

  • シナリオ.pdf
  • 小説.pdf