てごほ~むがあるってうらやましい

出雲で居場所・学習スペースをやっている「てごほ~む」メンバーの阿部です。

てごほ~むは、地域の公共施設を借りたり、zoomを開いたりして、中高生に対面&オンラインで勉強スペースを提供してます。勉強はするけれど、目的は居場所づくり。中高生が、学校や部活、塾を行ったり来たりする生活で息が詰まってしまうとき、他にも居れる場所があったらいいんじゃないかということで始まりました。

僕が中学生の時、こういう居場所がほしかった...。

僕は中学の時、運動部や吹奏楽部などみんなで何かを練習しなければいけないという部活文化になじめず、団体行動のない美術部に女子中学生の中にぽつんと一人入りました。やさしい部活だったので毎日あるわけでもなく、あっても短時間で終わって、学校が終わるとほとんど家に帰ってゲームしてました。成績は中の上くらいで勉強は一人でそれなりにやれたので、近所の友達が通う塾にも行かず、ほんとにほとんど家にいました。うまくやっていたけれど、なんとなーく疎外感を感じながら3年間過ごした気がします。高校は、制服があるからという理由で3つ上の兄が通っていたところに無条件で決め、高校でも同じように授業が終わったら家でゲームしてました。

転機は高3ではじめたバイトでした。お客さんやバイト先の方々とのコミュニケーションや、仕事を覚えてできるようになるまで頑張ることがしんどくて、今まで家でゲームして逃げてきたことが襲いかかってきてるように感じました。でも、お店の責任者の方がとても面倒見がよくて、業務については厳しいながらも仕事以外のことでも色々な話しをしてくれました。同僚の先輩方もとても親切で、今までの自分の生活圏では出会えなかった人と接することが刺激となり、しんどいけど辞めたいとは思いませんでした。結局そのバイトは大学卒業までつづけました。(先輩の大学生たちがかわいかったというのも続けられた理由の1つではあります...)

バイトしながら通っていた大学は、それまでの学生生活で最も楽しい4年間でした。中学高校と家でゲームばっかりしてた自分が、色々なことにチャレンジして、アメリカに留学したりもしました。年齢的に成長しただけなのかもしれないですが、最初しんどかったけど周りの方々のおかげで続けられたバイトが自分の性格をポジティブに変えたことは間違いないです。

てごほ~むは、今までの生活圏では出会えなかった人と出会える場所です。僕が中学生の時にてごほ~むがあれば、中学高校の生活がまた違っていたのかなあなんて思います。てごほ~むがあるって、うらやましい。

少しだけ勉強を教えたり、クイズ大会をしたり、お喋りしたり、そんなちょっとしたことしかできないけれど、来てくれた中高生にとって、少しでも生活の刺激になるような場所になれたらと思います。夢物語かもしれないけど、僕が高3の時のバイトで恵まれたように、てごほ~むが誰かの人生の転機のようになれたらいいですね。