WorldFut TSUKUBA2年のやまです。
今回はこの記事を書くときに、たまたま再度ブームが到来した名曲『 We are the world 』について話します。小さい頃めちゃくちゃ好きで、一人で全員の声を真似して歌ったり、何も分からないながらに制作ドキュメント見たりしてましたね。まぁその時はあのスター集結のかっこよさとシンプルに歌が好きで、この曲に込められた想いなどは知りませんでした。今回は国際系の団体に入っている今だからこの曲から感じたことを話せればと思います。
この曲はアフリカの難民飢餓救済のためのチャリティソングです。マイケルジャクソンやライオネルリッチーをはじめ、トップスターが人種、性別、宗教の垣根を超えて、一つになって、アフリカの難民のためにつくられた曲です。
制作ドキュメントの冒頭部分では、エチオピアで現状を見て、チャリティ活動の発起人となったボブ・ゲドルフの一言からレコーディングが始まります。「この曲でたくさんの人を救うために聞いて欲しい。今、アフリカで飢餓に苦しんでいる人の命の値段はたった7インチレコード1枚分、寝るときに敷く段ボールもなければ、酔っ払うための酒もない、水さえも。人々は飢餓で死にゆく人を見て、死と隣り合わせで生活をしている。倉庫にはたくさんの物資があるのに、飢えている人に与えない。これは欧米諸国による歴史的規模の犯罪だ。これを聞けば、この歌で皆さんの思いを表現できるはずだ」と。
当時エチオピアではエチオピア大飢饉が起こり、国民の1/3が亡くなったとも言われています。欧米諸国がアフリカの国々を植民地とし、人権よりも自分たちの利益を優先し、さらに大干ばつが重なり、アフリカの多くの人々が飢餓に苦しみました。
この一言で、アーティストたちの想いは一つになり、あの素晴らしい歌が作られました。トップスターたちが難民のために動いたことも素晴らしいことですが、さらにこのメンバーを一つにした、この言葉にとそこから変わった雰囲気に私は心打たれました。
最終的にアメリカ国内だけでも750万枚のシングルが売れ、アルバム、ビデオの合計で6300万枚の収入となり、全てチャリティとして寄付されました。2011年の東日本大震災でも、この曲を作った団体、USA for アフリカから1万ドルの支援を受けています。
この曲の「私たちは地球であり、みな地球の子供である」という歌詞は、世界中が一つになることを呼びかけています。この曲がアフリカの難民を救ったことはもちろんですが、この曲からは世界中が一つになる重要性を学ぶことごできると思います。この曲は世界中のラジオで放送され、世界中で大ヒットしました。このシングルを手にとった世界中の人々による支援であるのです。世界中が力を合わせれば、これだけの支援ができる。世界がつながることの強みを感じました。
コロナ渦の今、世界中の至る所で苦しむ人がいます。私は国際情勢には全く詳しくありませんが、生活するのさえままならない人々がまだまだいることくらいは知っています。私は知りながら特に何もできていませんが、現在の世の中はこの曲が示したように世界のつながりが重要だと思っています。ありがちな言葉で、最近よく聞きますが、私はこの機会でやっとそのことを感じました。
私の団体がサポートしている地域は当時のエチオピアほどの状況ではありませんが、さらに幸せになって欲しいという想いで活動しています。国を超えたつながりを意識して、私たちの主催したイベントの参加者からカンボジアの人々をつなげる、ということを大切に活動したいと思いました。
有名な曲で知っている人も多いと思いますが、是非もう一度聞いて欲しいと思います!