Jasid-Jasnidsの大好きなところ

こんにちは! Jasid-Jasnidsのなりなりです。

 今回は、所属するJasid-Jasnidの好きなところについて、お話しできればいいなと思います。まずはじめにみんな仲良く風通しが良いため、年齢を問わず協力して活動できるところです。主に私たちは同じ研究室の大学2〜4年生からなる団体なのですが、活動の大きさゆえにどうしても3学年で協力する必要があります。特にTsubagaru Fesなどは他の国際援助団体や国際援助機関だけでなく数十の協賛企業を含む多数のカウンターパートを抱えているため、当日に近づくにつれて連日徹夜で作業することは普通です。こんな大変な苦労を少数人でやり遂げるのはとても困難なことですが、頼りになる仲間が近くにいるからやってのけることができるのだと思います。特に悩みごとや壁にぶつかったときに相談できる先輩がいるというのは心強いです。 

 そんなわたしも今では4年生になり、後輩を支える立場にいます。昨年は、Jasid-Jasnidsの代表として仕事をさせていただいたのですが、先輩や周りの皆んなに助けてもらってばかりで、頼りない代表だったかもしれませんが、現在の代表はわたしが助けようと手を差し伸べる前に、「あ、これやっておきました〜」「あ、この件については、こういう風に処理しておきました〜」と仕事をテキパキとこなす優秀なタイプなので、とても気楽に活動できます。

 もう一つ、わたしがJasid-Jasnidsの好きなところがあります。それはみんな最初は「自分には何もできない。でも何かしたいよなぁ」と心にモヤモヤを抱いて加入してくれるところです。当たり前ですよね。今までレールに敷かれたように勉強し、遊び、生きてきたのに、大学に入って突然、「ホイッ!自分らしさを発揮して!」と言われたって戸惑うに決まってます。でも、そのモヤモヤを軽視しないで、向き合ってみようとする姿勢。それはかけがえのないものだと思います。別に学生が国際協力だなんて、やる必要はないのかもしれません。だって、学生が途上国の人たちを手助けしてやれることなんてしれてますし、その多くは一回きりで、持続的なものでないため、むしろ貧しい人に期待ばかりさせて、迷惑がられているかもしれません。エゴかもしれない。でも、そこで助けを求める人を目の当たりにして、見捨てられるほど薄情な人間にはなれないんです。

 私たちは3年次になると4〜5人でチームを組み、自らが考えたResearch Questionに基づいて、アフリカの農村で1000世帯規模の世帯調査を3年生のゼミ生全員で行なっています。当たり前なことですが、これは大変な活動ですし、多くの学生が恐怖や不安で押しつぶされそうになります。しかし、前年に同じ苦行を経験した4年生が自らの経験をもとに後輩を熱心に指導しくれますし、2年生はそういう先輩方のキラキラした姿を目に焼き付けて、いつか自分もああいう風になりたいと願うのです。そうした先輩からの応援と、後輩からの羨望を胸に、3年生は人間的な成長を遂げるわけですが、その過程にはさまざまな感情が入り交じり、3年生のみならず、ゼミ内全体で学生同士の親密さが培われていきます。単純計算をすると、2年生でゼミに入り、4年生で卒業するまでに出会うゼミ生は同輩も含めて5学年分となり、およそ100名近い数になります。所謂「よっ友」ではなく、大学生活で100名にのぼる学生と密な関係を結べることはそうありません。

 こうした経験を通して、JICAの定例報告会や青年海外協力隊のOB・OG会などいろんな場所で、農村調査研究の報告をするわけですが聞こえの良い言葉を並べることに「現実はもっと難しいんだ」と葛藤を覚えたりします。最終的に論文に仕上げ、それをJJ政策フォーラムなどの論文大会で認められたとしても、達成感や喜びに加えて「自分はマダガスカルのためにどこまでできたのか」という自責の念、後ろめたさは心から離れることはありません。論文でシャープに言えることはしっかりと理解し、でも現実との隔たりの中でもがき続けます。そこから逃げ出したり、白黒と判断つけたりするのではなく、そのなかでじっと耐え抜く力がこの先の世界を生きていく若い人たちに必要な能力なんだと思います。きっと、それはJasid-Jasnidsの仲間となら築いていけるはずだと信じて、これからも活動していきます。長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。