主体性を促すために

2月5日をもって学生団体はちのじ事務局長を引退しました。
事務局長として組織運営を行い、多くのことを学び、経験することができた1年でした。

今回は、組織を運営するにあたって、非常に大切だと感じた主体性について自分なりの考えをまとめてみました。


まず最初に主体性とはなにか?ということですが、
主体性とは、他人の指示や環境に依存して行動するのではなく、自分で考えて、意思決定を行い、自ら行動することだと私は思います。

変化の激しく、正解がわからない時代のキーワードとして主体性はよく使われます。多様な場面で、主体性をもって行動することが求められるようになっています。

少し前の時代。「作れば売れる」という時代では、生産高をあげること、市場規模を拡大して経済成長をすることが目標とされ、指示通りに動きマニュアルを完遂できる人材が求められていました。組織としてはトップダウン型が主流であり、上のものが下のものに指示する形で成果を上げてきました。

しかし、経済成長だけを追い求めていればいい時代ではなくなり、経済成長の弊害として引き起こされた環境問題や社会問題も考えないといけない。また、技術の進歩により、今までに例をみないほどの速さで変化する社会に対応していかなければならない。そのような時代の変化。社会構造の変化によって、組織も変わらなければなりません。今までのようなトップダウン型のような上意下達の組織形態ではすべてを対応することは難しく、これからの社会では、組織内での「個」を尊重し、それぞれの「個」が自分で状況を判断して強い当事者意識を持って効果的な行動するという主体性をもって取り組むことが非常に大切だと思います。

私はあくまで学生団体を運営する立場であり、こうあるべきだという組織の在り方を強く追及するわけではありません。しかし、社会構造の変化に伴う組織の在り方の変化は、私たち学生団体にも大切なことを示してくれています。高校時代までのような半強制的に所属する部活動や委員会のような組織とは違い、サークルに入るのも学生団体に所属すのもすべて自由なのが大学です。このような環境の中で、学生団体はちのじに興味をもってくれて加入してくれる子達がいます。数多くある組織・コミュニティの中で学生団体はちのじを選んでくれたからこそ、加入してくれた子達には上級生の指示で動くのではなく、自分のやりたいことを積極的に行ない、自らイベントの企画や運営などを主体的に取り組んでほしいという想いがあります。言われたことだけをするのではなく、自分なりに考えて行動するからこそ、そこに責任も伴いますが、同時に達成感を感じることややりがいを感じることもできると思います。そして、そのように活動できる環境にすることが自分の役割だと感じております。

主体性を生むためにはどうしたらいいのか?
主体性をもって行動しよう。自分から進んで行動しよう。こうやって主体性を呼びかけることは簡単です。しかし、この呼びかけだけで主体性を育むことは難しいです。どうやったら主体性を生むことができるのか。答えは1つではありませんが、私は目的を確立させること。そして、その目的を浸透させることが必要だと思います。目的が定まっていなければ、「あの人に言われたから」とやらされ感で行動してしまい、自分なりに考えて工夫することなどをしなくなってしまいます。そのため、なぜやるのか、何を成し遂げるためにやるのかという目的をしっかりと確立することが大切です。目的とは、会社や団体でいうと理念やビジョンの部分です。理念をしっかりと定め、目指す将来像を確立することで、組織の方向性が定まり、行動指針が見えてきます。そして、最も大切だと思うのが理念の浸透です。理念(目的)を浸透させることによって、組織内の共通認識をつくり、その目的に向かって行動することを促すことができます。そして、理念の浸透で、その目的に向かってさまざまなアプローチをすることが可能となり、その中で主体性を育むことができるのではないかと思います。

学生団体はちのじでは、「つながる力で八尾を笑顔に」を理念に掲げ、「発見と発信」「地域活性」「のみ会」「自己成長」の4つの柱を大切にしています。メンバーの積極的な行動を促す取り組みとして、「理念深堀会」を組織内イベントとして開催しています。メンバーと一緒に理念について考え、理解することで、メンバーの団体への理解や活動意識を高め、積極的な行動を促しています。
これからもメンバー一人ひとりが主体的に行動し輝くことができ、笑顔で活動することができる組織を目指して精進していきます。そして、地域を笑顔にできる団体として活動していきます。

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