国連経済社会理事会 (ECOSOC) が General Consultative Status(総 合 諮問資格)に認定する NGOである DEVNET INTERNATIONAL が、本 部を東京に移管した。 同時に新総裁に明川文保氏が就任した。
2019 年 12 月 16 日、東京プリンスホテルで開催した調印式・就任式には創設者 Roberto Savio 博士、前会長 Arsenio Rodriguez 博士がスピーチを添え、各国大使館、 政界、業界出身、識者など530名が出席し新生DEVNETの門出を祝った。
サビオ博士のスピーチでは「設立の理念は” Trade for Peace” DEVNET は東西冷戦時代、1985 年に国際間の平和と経済をより推 進させる機関として、発展途上国の多くの小規模ビジネスを支援 する役割をもって生まれた。顕著なプロジェクトとしては、 WINNER(Women into the New Network for Entrepreneurial Reinforcementの略語)があり、とくにラテンアメリカ、アフリカ、 アジアなどの発展途上国で女性の起業家育成と支援を行ってきた。フィリピンでの家 政婦事業は現在も大きな成果を収めている。世界の政府、個人、市民の3セクターを 結ぶ大役を明川氏に任せたい。」
ロドリゲス博士からは、「急激なグローバル化がもたらした経済格 差など複雑化する世界にあって、情報発信や人々の交流は容易に なってきている。未来の世代に何を残すかという視点で行動する時、 アジアが発信地として世界を動かしていくこれからを考えると、 DEVNET本部の東京移転には大きな期待がある。」と述べた。
最後、新総裁明川文保氏は「大企業ではなく世界の中小企業に対しての支援が必要だ。 海外から日本へやってくる技能実習生、インターンシップ、留学生、他在留資格者 を日本で職業教育し、帰国してから起業させる、といった人材の流 れを作っていきたい。DEVNET 創立時からの活動テーマは7つ、食 料増産・女性の地位向上・貧困救済・環境保護・先端技術の活用・ 省エネルギー・人道支援だが、今後は SDGs17 項目全て活動を展開 していく。途上国における人資源への投資こそが SDGs17 項目す べてに共通する解決の糸口なのだ。」 と締めくくった。