増倉です。複数の上場企業で勤務し、人事の経験も積ませていただきました。
ただ、私の就活生時代はひどかった。
私の就活は、1年かけて面接を50社以上を受けて、2社しか受かっていません。いわゆる「ダメダメ就活生」でした。
しかも当時は景気もよく、コロナという言葉すら存在していません。
学歴も悪い方ではなかったので、完全に私の実力不足です。
私が就活で失敗していた、最大の残念ポイント。
それは「入社する覚悟がないまま受けていた」ことです。
これは採用したい側の立場に立てばカンタンなことですが、
「御社は第一志望ではありません」とか
「他の会社も含めて総合的に入社するか決めます」とか…
そんないい加減なことを言う学生は、採用したくないのです。
ただ、これが当時の私にはできなかった。
正直、就活を舐めていました。いろいろな企業の説明会に行って、話を聞くたびに「楽しそう!」と思って、大手ばかり受けまくっていたのです。
実際、三次面接くらいまではほとんど問題なく通過できていました。
グループディスカッションでも、選考落ちした記憶は一度もありません。聞かれたことをその場しのぎでまとめて話す能力だけはあったからです。
ただそのせいで、本質的な問題の改善ができなくなっていました。
それは、
就活で求められているのは
最終的には「個人の能力」ではなく「入社を決断できる覚悟」
ということ。これに気づくのが非常に遅かった。
いろいろな業界や企業を見て、目移りしてしまっていた自分には
「A社いいな!でも、給与がちょっと低いのが気に食わない」
「B社もいいね!けど、仕事内容がイメージとちがうんだよなあ」
「C社の業界いいなあ。でも、家賃補助がつなかいのが…」
というように、選考中の企業を粗探しするようになっていました。
でも、そもそも入社していないですし、内定すらもらっていない段階で、そんなことを考える権利はないんです。もっと目の前の選考に集中すればよかった。
そして、一つ一つの会社に入社する覚悟で、情報収集すればよかったです。
結局、入社する覚悟がないから粗探しに走っているんですよね。入社する覚悟があれば、そのデメリットを受け入れてどうするかを考えるものですし。
なので、最終面接ではいつも落ちていました。
トータルで3ヶ月近く、六次面接までやって落とされたこともあります。
結局他社に目移りしていて、覚悟がないのが見透かされていたんでしょうね。
これから就活に望むみなさんには、ぜひ最後は「決断」ができるようになってほしいです。
決断とは「決めて断つ」ということ。何を「断つ」のかといえば、それは他の選択肢です。
人生、いろいろな選択肢があります。それは素晴らしいことです。
でも、結局選べるのは一個の選択肢だけです。すべての選択肢や可能性を堪能することはできません。どこかのタイミングで、他の選択肢を断たなければいけないのです。
でも、他の可能性を断ったからこそ、見えてくる世界もあります。
そこまで決断できないのだとしたら、情報収集が足りないということでしょう。
最初の会社をどう選ぶか?という人生の決断に、きちんと向き合うべきです。