初めまして!事務局員の伊藤紬です。
私が日中韓子ども童話交流に参加したのは9年前、小学6年生の時でした。日本と中国と韓国の小学生99名が中国に会し、7日間を共に過ごしました。
異なる言語を話す私たちは、身振り手振りで気持ちを伝え合い、それぞれの文化に触れ、沢山笑い、楽しい時間を過ごしました。再会を誓った別れの涙は、深く記憶に残っています。
夢のような交流会を経て、隣国に住む友人を想う気持ちが芽生えると共に、中国と韓国には特に関心を寄せるようになりました。東アジアについて新聞を読み、時には文献を調べました。日中韓を取り巻く環境は穏やかとは云い難いことも多かったと思います。近くの国であるからこそ、政治に経済に歴史に、課題は山積みです。
東アジアについて知ろうとするにつれ、世界中の嬉しいニュースも、悲しいニュースも、どれも他人事ではないと感じる気持ちが格段に強くなりました。世界中を震撼させた自然災害や、近日衝撃を与えている感染症には、ただ我が身を案ずるのではなく、国内外で渦中に在る人を想い胸が痛みます。
仲良くしたい、という気持ちや、心配する気持ちだけで全てが解決する事は、当然有りません。それでも、国や文化という括りに捉われず、個人を個人として愛することが、世界中が支え合うために今必要なのだと想います。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、私は日本、中国、韓国、そして世界中に生きる全ての人を愛していたいです。
この記事を書くにあたり、当時制作した絵本や交流会の感想がまとめられた報告書に、改めて目を通しました。「大空」をテーマに作製した10個の絵本のストーリーそれぞれに、交流会で生まれた友情が表れていました。大空を飛び越え、また会える日まで…みんなの事をずっと想っています。