第5回 草の根交流が果たす役割

初めまして‼事務局員の木下虎地郎(こじろう)です。
今回は私が事務局員として活動するに至った経緯と思いの丈を述べようと思います。

私が日中韓子ども童話交流に参加したのは2010年(もう10年前⁉)、小学校5年生の時でした。この年の交流会は東京と奈良で行われました。当時のことは今でも鮮明に覚えています。最初に少しだけ当時の思い出に浸らせてください(笑)

まず、日中韓の子どもたちが一堂に会し結団式が行われたのですが、なんと私は自ら手を挙げて日本の代表として結団式で抱負を述べました。上の写真がその時の様子で、真ん中の可愛らしいめがね小僧が私です(笑)
東京での夕食会では「NHK にほんごであそぼ」でおなじみの「コニちゃん」ことKONISHIKIさんのコンサートが行われもう大興奮でした!
奈良では寺社仏閣を見学しました。2010年はちょうど平城遷都1300年祭が行われていましたね。公式マスコットキャラクターの「せんとくんが絶妙に気持ち悪かったのを覚えています。(見た目に反してせんとくんの声はめちゃくちゃ可愛いんですよ…)

…と、書き出すと止まらないほど楽しい交流会でしたが、メインイベントは絵本作りでした。日中韓の子どもたちが班ごとにストーリーを決めて文字を使わずに協力して一冊の絵本を作るんです。国籍や言葉の違いを越えてひとつのことを成し遂げるという経験は非常に貴重なものでした。

カタコトの英語や身振り手振りで一生懸命にコミュニケーションを取り交流を深める中で、小学生ながら「何で大人はもっと仲良くできないんだろう?」と漠然と感じたことを覚えています。
大学生になり、他国との政治・外交関係が人的交流の活発化によって直ちに解決するわけではないということは理解しています。国家間の関係や相手国への国民的感情というのは過去の歴史や民族問題など多くの糸(要素)が複雑に絡み合って醸成されるものです。その糸の絡まりを人的交流の活発化によってほどいていくのには長大な時間を要するでしょう。しかし私は、国家間の様々な問題の解決にはこうした草の根交流が必要不可欠だと考えています。

日中韓子ども童話交流や同交流の同窓会が、こうした草の根交流のプラットホームとして機能することを期待し、自分自身もそのような活動に貢献したいと考え、事務局員として活動することを決意しました。