◎講義予告
・日時:2021年9月4日(日)12時00分~2021年9月5日(日)18時00分
・単元:経済
・講師:LOCAL&DESIGN株式会社 代表取締役 山口 覚 様
◎事前課題・課題図書
経済単元の課題は、3問あります。
<事前課題>
・この単元では「経済」を扱います。
・経済そのものについて知識を得ることよりも、経済について向き合う「姿勢」と「思考回路」がとても大切だと考えています。
・そこで、宿題は、経済単元に向き合うにあたっての「姿勢」と「思考回路」について考えてもらう時間とします。
・宿題はあなた自身の学びを深めるために事前に行うことができる「権利」であり、「義務」ではありません。自分には難し過ぎる場合は途中まででも良いですから、
Q1:対話(ダイアローグ)とはどういう会話の方法なのか?討論(ディベート)との差異を含めて調べ、3分で説明できる程度に簡単に資料にまとめて下さい。
Q2:課題図書を読んで10年後に社会で起きる可能性があることをグループでダイアローグして下さい。そして起こり得ることを予見してみて下さい。*ただし、新聞、テレビ、ネットでは一切言われていないことに限ります。(昨年も同じ宿題を出しましたが、なぜか多くはメディアで言われていることをそのまま喋っているだけでした。文章をよく読んで思考して下さい)
Q3:Q2の内容について、2人〜3人でダイアローグしている様子を想像し「台本形式(*1)」で記述して下さい。そして当日10分以内で発表して下さい。(発表は朗読形式、紙芝居形式、あるいは演劇形式などを期待します。しかしその限りではありません)
(当日はQ1についての発表を3分、Q3についての発表を10分、別々のタイミングで行ってもらいます)
(*1)台本形式とは、映画のセリフの台本のようにしゃべり言葉で表記する方法です。
●AさんとBさんが「お金はあればあるほど幸せなのか?」について対話(ダイアローグ)をしている一例
Aさん「お金ってあればあるほどいいのかな?」
Bさん「そうりゃそうだ。お金がなくて欲しいものが買えないってことから解放されるのって幸せだよ。例えば、100万円の車と500万の車があるとする。お金のことを気にしなくて良いとするならば、多くの人は100万より500万の車が欲しいと思うんじゃないかな?ならばやっぱりたくさんお金があった方が良いと思うな」
Aさん「今の話は、価格が高い方を必ず選択したくなるというよりも、お金があれば選択肢が増えるということなのかもしれないね。予算100万だと限られた車しか買えないけど、自由にお金が使えるなら、価格に限らず世界中の好きな車を手に入れることができる。結果的に100万円の車を選んだとしても、予算が理由ではないということになるね」
Bさん「じゃ、自由に選べる選択肢が増えると幸せになる確率が増えると定義して良いのだろうか」
Aさん「そうだね。例えば食事を自分でつくると半日かかるところを外食することで準備と片付けの時間がなくなる。その時間を別のやりたいことに回せる。それはストレスがないよね」
Bさん「そういえば、プラモデルを代わりに作る仕事があるのは知ってる?お金を払えばなんでも人に頼める典型的な仕事だよ」
Aさん「えっ!!プラモデルって作るのが楽しみなんだよね?!?!誰かにやらせて何が楽しいんだろう?」
Bさん「でも、世の中には作るのが面倒だと言う人もいるんだよ。手を動かさずに完成品を手に入れる幸せってのがあるというわけかな」
Aさん「その話は興味深い。ならば、旅行に行くのが面倒な人に対して、代わりに旅行に行ってもらう仕事なんてのがあり得るってわけ?」
Bさん「プラモデルはあり得る気がするんだが、それはない気がするな・・・なんでだろう?」
Aさん「将棋の藤井聡太くんのように強くなりたい!と思って、お金を出して誰かに代わりに学んでもらうなんてことも出来ないよね。強くなるには自分が努力しなくちゃならない」
Bさん「努力の上に手に入るものか・・。ならば、お金では手に入らず努力によって手に入れなくちゃならないものもあるってことだね」
Aさん「恋愛もそうだね。愛はお金で買えるのか?なんて話は永遠のテーマ(笑」
Bさん「面白いね。使い切れないほどのお金を手に入れることによって、お金のない人以上に、お金で買えないものがよりクリアに見えてくるってことがあるのかもしれない」
Aさん「お金をたくさん持った方が、努力の大切さや人の心や自分の心が見えてきて、人格者でないとかえって苦しむ・・・」
Bさん「お金がないとどうやってお金を稼ぐかにばかり気が行くけど、潤沢なお金があると今度は「どうお金を使うのか?」が幸せのヒントかもしれないと思えてきたよ」
Cさん「なるほど!そういえば・・・」
<課題図書>
(以下のうち1つを選び、読んでおいて下さい。星は4段階で難度が高いほど星が多いことを示しています)
(グループで1冊読むよりも、グループで手分けをしていろいろ読んだ方がQ2、3のダイアローグを行う際に多角的な視点を持てると思います)
・ゆっくり、いそげ(大和書房 影山知明)★
・里という思想(新潮選書 内山節)★★
・最底辺の10億人(日経BP ポール・コリア)★★★
・経済成長がなければ私たちは豊かになれないのだろうか(平凡社ライブラリー ダグラス・ラミス)★★★
・エントロピーの法則(祥伝社 ジェレミー・リフキン)★★★★
◎チーム発表資料の提出
・提出期限:2021年9月1日(水)正午まで
・提出方法:Q.1はPowerPointでスライドを、Q.3はWordでドキュメントを作成し、LAP共有のGoogleドライブへ保管してください。
※発表時間は、Q.1が3分、Q.3が10分以内です。制限時間内に発表ができるよう、必ず練習してきてください。