私たちのあゆみと活動の目的

こんにちは、リトルワールドキャンプ実行委員会です。

私たちは毎年夏に静岡県で県内に住む日本の子どもたちと県内で生活している外国にルーツをもつ(主にブラジルにルーツをもつ)子どもたちと2泊3日のキャンプを行っています。


今回はこの活動をはじめたきっかけについて16代目となる私たちが知ってる範囲でお話していきます。

この「リトルワールドキャンプ」が初めて開催されたのは16年前。初回のキャンプは現在当団体の指導顧問を務めている静岡県立大学、津富宏教授のゼミ活動の一環として行われました。様々な文化が入り混じる社会の中で全ての人が異文化を意識し、受け入れることができるような「きっかけ作り」をするため、このキャンプは始められたのです。

当時は日本や中国、フィリピン、ブラジルなど様々なルーツをもつ沢山の子どもたちが参加しました。

初年度のキャンプ終了後、参加者の「もう一度やってほしい!」という声に押され、サークル化を経て活動を続け、後に静岡県立大学の公認クラブとなって現在まで活動を続けています。

活動を続けて行く中で私たちはある事に気がつきます。

南米にルーツをもつ子どもたちの多くは県内にある南米系外国人学校へ通っています。しかし、そこでは日本の子どもたちや日本をはじめとする他の国の文化と接する場面は私たちが想像するほど多くはないのです。

日本の子どもたちもまた、自分たちと同じ日本の公立学校に通う親が外国にルーツをもつ子どもたちとは接する機会が多いものの、外国人学校を中心とする独自のコミュニティで生活する外国ルーツの子どもたちと話し、遊ぶ機会は少ないのです。また、接する機会が少ないからこそ自分たちの日本の慣習が自分たちにとって「あたりまえ」となっており、いざ自分たちとは違った文化に触れた時は困惑してしまうこともあります。

そこで私たちは外国人学校に通う子どもたちと日本の学校へ通い異文化に触れる機会の少ない子どもたちに焦点をあて、活動を続けています。この活動でお互いの文化を意識してお互いを受け入れることのできるチカラを養うことができるように毎年キャンプを作っています。

私たちは外国ルーツの人が日本に住んでいるからといって日本に染まってしまうのはあってはいけないと考えています。また、日本人も日本に住んでいるからといって外国の方に日本の慣習を押し付けるのも間違っていると考えます。

「すべての文化が共存できる静岡」を目指して、全ての人が自分の国・文化・慣習に誇りをもって尊重しあえる社会を作る橋渡しをできるように、今後も活動を続けていきます。