日本人は会話が苦手?その1

 こんにちは。
 今週からVent arrière の記事の投稿を曜日担当制にしました。
 月曜担当の白川です。今後も異文化についていろいろと考え、記事を投稿していきますので、よろしくお願いします。

 さて、本題に入りましょう。
 皆さんは普段の生活の中で、会話が途切れて、なんだか気まずい雰囲気になった経験はありませんか?おそらく誰しもが一度は経験あるのではないかと思います。もちろん私もその一人です。「何か話題はないか」、「こんなこと聞いて良いのか?」というような心境になり、焦ってしまいますよね。
 しかし、不思議と外国人の方と会話するときはそのような心情になった覚えがあまりありません。なぜ日本人同士の会話では気まずい雰囲気になるのに、言語の違う外国人との会話ではならないのか。自分なりの答えを留学中に見つけることが出来たので、そのことについて書いていきたいと思います。

 私はフランス留学中に、同じ大学に通っている学生と交流を深めるためにと企画された、「Café Langue」という、ちょうど私たちが企画している「異文化カフェ」のようなものに参加しました。そこには様々な国の学生が集まり、5~6人のグループに分かれてコーヒーを飲みながら、英語やフランス語で会話をしました。私もオーストラリア人、カナダ人、インド人、アメリカ人のグループに混ざり、つたない英語で会話をしていました。私以外はみんな、英語が母国語であったり公用語だったので、私は会話においていかれることが何度かあり、今思えば、よくそのグループに入っていったなと当時の自分を褒めてあげたいくらいでした。しかし、そこでの経験から先ほどの疑問の答えになるのではないかと感じることがありました。それは大きく分けて二つあります。

それは...
①会話のテンポがめちゃくちゃ速い
②質問が絶えない

 先ほど会話においていかれたと書きましたが、①がその大きな原因のひとつです。彼らの会話はとにかくテンポが速く、まさにマシンガントークという感じでした。おそらく、会話の内容がすべてわかっていたとしても、入っていくのは難しかったと思います。しかしながら、このテンポの速さこそが会話が途切れない理由のひとつであると思います。
 ではなぜテンポが速いと会話が途切れないのか。それは、彼らが相手が話している途中でも気になることがあれば、すぐに口に出して意見を述べるからです。そして、それに対してまた別の人が自分の意見を述べ、また別の人が、と連鎖していき、結果としてテンポが速くなり会話が途切れないのです。「人の話は静かに最後まで聞きましょう」と習ってきた日本人同士だと、あまりそのようなことがないように思えます。かといって、外国人が人の話を最後まで聞かないのかと言われるとそういうわけではありません。彼らも私の話をきちんと最後まで聞いてくれました。ただ私に対しても気になることはすぐに聞いてきて、またそれについて議論をしたりしました。

 つまり、彼らは相手が話していることに自分の意見を重ねて、気になることがあればすぐに口に出して意見を述べることで会話が途切れなくなっているのだと思います。それは彼らが無理にそうしているわけではなく、そのようなひとつの文化や考え方があり、自然とそうなっているからだと思います。

 外国人同士の会話ひとつとっても異文化理解につながります。皆さんも日常の中で「なんで日本人ってこうなんだろう」と感じたことを他国と比べてみると、新たな発見ができ、それが異文化理解や自国の理解につながっていくので、これを機に意識してみてはどうでしょうか。

 長くなってしまったので②質問が絶えないについては来週の記事に書こうと思います。

 それではまた来週

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