本気から生まれる「感動」

人間力育成塾との「出会い」 、学んだこと

 私は人間力育成塾の活動に4年間参加している。もともと子どもが好きで小学校教師になることを目指している私は、何か子どもと触れ合える活動をしたいと思い、この活動に参加した。今振り返ると、ご縁があってこの事業に参加できたことは、私にとってとても幸せなことだったと感じている。これからこの活動から学べたことを発信していく。

 この活動は、子どもと触れ合うボランティアとは違う。大学生自身が企画・運営を行い、実体験を通して学んでいくという、大学生の成長にもスポットが当たった事業である。活動は1年を通して行うのだが、メインにあたる「おのみち100km挑戦隊」では、学生リーダーとして各係りに分かれて、感動の創造にむけて活動をしていく。100kmを歩く中で感動を創造できるか、それは、学生がどれだけ本気で子どもたちと向き合えるかだと私は思う。100kmの道のりは厳しく、何度も逃げ出したり、手を抜いたりしたくなるが、妥協の先に感動は生まれない。子どもたち自身が「本気」で挑戦し、自己の限界を超えた先に感動は生まれる。感動創造にむけて使命感を持って行動することを通して、私自身も忘れられない夏を過ごすことができ、さらにかけがえのない仲間、子どもたちのゴール後の笑顔に出会えたことに感謝したい。

未来の子どもたち、未来の学生のために

 新型コロナウイルスの影響もあり、今年度はメイン事業である感動創造の旅は中止となった。しかし、私たちは未来を見据えて、自己を磨きながら行動している。今年度の活動名は「感恩報謝の旅」である。これまで、17年間私たちの活動を支えてくださったあらゆる観えない力に感恩報謝をすることが主な目的である。この活動はある意味私たちしか時間をとって行うことができなかったことであり、そういった意味では恵まれていると感じている。私自身これまで沢山の経験ができたのは、地域の方々の支え、そして何よりこの事業が続いてきたからである。今年の活動を通して、後輩たちに残せるものは残していきたいと思うとともに、この活動が未来の子どもたちや学生にも提供できるようにできる限りの種まきをしていきたい。