学生が国際協力をすることの限界

学生が国際協力をすることの限界を、国際協力に携わっている学生なら一度は経験したことがあるのではないだろうか。

私は学生団体レアスマイルに所属して3年目だが、多くの場面でその限界を感じた。例えば、初めてカンボジアの孤児院を訪問したとき、女子保健を子どもたちにわずかな時間で教えなければならず、定着度を測りにくかった。施設のニーズと私たちの活動方針が合わず悩むこともあった。学生団体であるがゆえの、期間の限界、資金の限界…。限界を感じるたびに、活動することの意義を考えた。考えても分からなくなったときは、同じ団体の友人に相談して、一緒に考えた。そして、結論に辿り着いた。

 学生団体には企業やNGOのように大きな影響力はない、できることにも限りがある。しかし私たちは、そんな大きなものではなく、自分たちの女子保健企画がカンボジアの子どもたち、1人にでも伝わって、その知識が将来少しでも役に立つことを目的にしている。大きなことをできない分、子どもたち一人一人に寄り添うなど細かいけれど大切なことはできる。限界だと感じていても、工夫やOGさん方からの支援を受け限界を超えられたこともある。

 これからも限界を感じることは何回もあるだろう。しかし、そのたびにこの考えを思い出し、自分の国際協力の軸がぶれることなく子どもたちのために活動していきたい。レアスマイルにいれば、それはきっと可能であるのだから。