その1に続いて、好きなゲームの紹介をしていきます。
紹介ゲーム:ダンジョンキーパー
一口紹介:
RPGなどで勇者が魔王を倒すという類のものは数多くあるが、こちらは逆。魔王の視点でダンジョンに攻め込んでくる自称勇者どもを返り討ちにする、といったダンジョン運営型シミュレーションゲームである。
ストーリー(パッケージ裏より):
勇者諸君、そろそろ正義の味方を演じるのに疲れただろう。我が帝国に寝返って、悪の世界を心ゆくまで楽しんではどうかね?
なに?「それはできない」だって?そんなに世間の目が気になるのかい、ならば仕方あるまい。我が愛する手下たちに勇者退治を命じるとしよう。正義の仮面をかぶった"偽善者ども"に、悪の力を思い知らせてやる!
個人的に良かった点:
・悪側の視点、という発想
いつものRPGでは悪役である魔王となって勇者を倒すという逆転の発想に筆者は惹きつけられた。ブラックユーモア溢れるナレーションも魅力の一つ。
・シミュレーションゲームではあるもののプレイヤーからの干渉がある程度可能
「シムシティ」などのようなこの手のシミュレーションゲーム(ただこの作品は早送りなどは出来ないためリアルタイムで行動を起こす必要がある)では珍しく、キャラクターにある程度干渉することができる。モンスター達をつまんで配置したい場所におとすのは非常に楽しい。また、「支配」という魔法を用いてキャラクターを直接操作することもできる。自分で作ったダンジョンを1人称視点で歩き回れるのは非常に楽しい。シミュレーションゲームとアクションゲームの要素が上手い具合に混ざっていて、飽きにくい。
・割と自由にダンジョン建築が可能
基本的にはインプというモンスターに土を壊してもらって、自分の陣地を広げ、そこに各種部屋を建てていく、といったようにゲームを進めていく。掘れない箇所もあるが、筆者が不満を感じたことは無かった。
・試行錯誤して攻略するのが楽しい
戦略的にミスをしてゲームオーバーになってしまった際、「次はどうすれば大丈夫だろうか」「何が悪かっただろうか」と考えながら再挑戦することが多かった。また、インターネットなどで他の人がどうしたのかを見ると予想外の方法だったりなどすることもあった。攻略の仕方が1通りではなく、これといった必勝法がないというのは面白い。
個人的に微妙だった点:
ゲーム内容自体に関しては特にないです。ただ強いて挙げるとするならば、
・古いゲームのため、動作が不安定
そもそも、発売された年が20年以上前ということもあり、現行のOS(Windows 8,8.1,10)などでは動作が厳しいかもしれない。VMwareやVirtualBoxなどの仮想マシンを用いて動かすことは可能ではあるが。
・現行のOSなどでも動くように微調整されてオンラインストアで発売されているが、日本語版には未対応であること(外部ソフトを用いて一応日本語化は可能)
GOGやOriginなどで購入可能です。
(・血や拷問などの残虐描写がやや見受けられること)
元のグラフィックが粗いこともあって、そこまで生々しくはないものの、もしかすると不快に思う人もいるかもしれません。
総評:
古いゲームではある。だが、堅めなシミュレーションゲームが多い中で、この作品は一際異彩を放っている。筆者自身は運営型のシミュレーションゲームは苦手だったのだが、この作品は飽きずに続けられた。英語版はちょっと・・・と思っている人もいるかもしれないが、上でも書いたように外部ソフトを用いた日本語化が可能なので、やってみてほしい。
最後に:
・英語版はここで遊べるそうです。(動作未確認)
DOSBOXの知識が必要です。
・イントロ映像(youtube)
個人的には1:23あたりに出てくる赤いモンスター(バイルデーモンと言います)が好きでした。
・英語版のプレイ動画 (youtube)
文字だけでは伝わらない箇所も多いと思うので、参考までに。
余談:
「最後に」の一番上で紹介したサイト(Internet Archive といいます)には他にも多くのMS-DOSのゲームがあります。前回記事で紹介した『プリンスオブペルシャ 時間の砂』の前身でもある『プリンスオブペルシャ』も存在しているので、この機会にプレイしてみてはどうでしょうか?
やりたい人は以下のリンクから:
プリンスオブペルシャ(英語版)をプレイする
操作方法:
・矢印キー左右で移動
・Shift押しながら移動ですり足
・矢印キー上でジャンプ
・矢印キー下で段差から降りる・あるいはしゃがむ
・あとは自分で確かめてみてください。