周りの目を気にして生きよう

 今日は久しぶりに、自分が所属する少年サッカーチームの練習に行ってきました!
あまり密になり過ぎないように気をつけながらではありましたが、元気いっぱいの子どもたちからたくさんエネルギーをもらいました💪

 サッカーは構造上私たちの日常生活と近い部分がたくさんあるので、自分はいつも生活と関連させながら指導をしています。今日は特に「自分自身の輝かせ方」について話をしました。

 最近の風潮として、自分が社会で成功するためには「自分のやりたいことだけをやったらいい!それが一番の近道だ〜!」みたいな考えが多くの若者に浸透してきたように感じます。僕自身、高校時代に自己啓発本を読み漁っているうちにそのような思想をたくさん受けてきましたし、友人にもそんな"かっこいい"生き方を押し付けてきました。

 このような社会的背景もあってか、自分が見ている子ども達は自分の世界観の中から一歩も外に出る事ができないんですね。ただボールを蹴っ飛ばしたい子は何も考えずに蹴るだけ、ドリブルが好きな子はひたすらドリブル…あれ、チームメイトのこと見えてないのかな??っていつも思ってしまいます笑

 そこで話したのが「もっと周りの目線を気にして生活してください」という話でした。小学校高学年には少し難しい話ですが(高校生でもできない人はできない)、要はあなたのプレーや言動が、チームや指導者・保護者の印象を決めますよという話です。

 ここで終わってしまうと学校の先生のお説教みたいな感じになってしまうので、一応サッカー指導者ということもあって「そしたらサッカーも上手くなるよ」と付け加えておきました。サッカーにおいても、自分が仲間や相手チームからどのように見られているのか、考えを巡らせてわかってプレーできたら最高だねということです。

 結局自分というプレイヤーを輝かすためには、自分のやりたいプレーだけでは成り立たなくなってくるんですね。当たり前ですが、サッカーはチームメイトがいて相手チームがいるので、その試合の中で自分の位置を見つけないと活躍できないんだよ!ってことをわかって欲しいな〜とか思いながら、、、気づいちゃったんです

これは自分の個性と同じだ!!

 僕たちも自分の個性を伸ばそう!って思った時、ひたすら自分の得意なことやりたい事に打ち込むと思うんですね。でもそれってある意味本末転倒なんじゃないかなって思いました。
 もちろん本来的に備わっているその人の特性はありますが、でも人間って社会的な生き物じゃないですか。家族、友人、自然、社会…様々なものとの関係性の中で生きているのが僕たちなので、そこを度外視してしまうとあまりよろしくないんですね。

 子ども達に何気なくいった言葉ではありますが、「自分の位置」ってすごく大事だなって感じました。メッシの才能を持ってしても、ゴールキーパーとしてはプロにはなれないですよね。メッシがストライカーとしてプレーした時にMVPにも輝けるように、やはり自分の位置をわかってこそ、その個性も最大限発揮されるってことです。


 ただ、、、ここでまたややこしいんですけど(ここから話がよりマニアックになります笑)、自分の位置って実は相対的なものなんですよ。これもまたメッシ選手を例に説明します。
 メッシはMVPや得点王にも選ばれるほどのストライカーでもありますが、時に中盤まで下がってくることもあります。ずっと右サイドにいる時もあれば、最前線で待っている時もある。要は、彼は試合中うろついてる訳です。これがまさしく、「自分の位置」を本当に正しくわかっている証拠なんですね。

 メッシは自分のスピードとドリブル技術という特性をわかった上で、それを最大限発揮できる場所を試合中常に探しているわけです。あれだけの技術があるから、とりあえずボールもらったら5人抜けるとかそういうことではない。チームメイトとの関係、相手ディフェンダーとの関係を考慮しながら常に自分の位置を見つけているわけなんです。これはメッシがただ自分のドリブルのことだけ考えていては決してできないプレーです。

 私たちも自分の個性を輝かそうと思った時、自分のことだけ考えていたら輝くことはできない。関わる人たち、その時の状況環境によって流動的に変化する自分の相対的な位置をわかってこそ、その場所で輝く事ができるんですね。

 これが全て、「もっと周りの目線を気にして生活してください。」「あなたのプレーや言動が、チームや指導者・保護者の印象を決めますよという先程の話に繋がってくるわけです。自分の個性のために、自分の位置を知らなければならない。位置を知るために、周囲の目線も把握できてないといけないという流れです。

 「個性」って言われて僕自身もひたすら自分の殻に閉じこもろうとしていたんですが笑、ちょっと別の方向から自分の個性を開発してみようと思います。

こんな貴重な気づきをくれた教え子たちに感謝します〜!!