ビジョン

スポーツを通じて、「子ども達が人生の主人公に!」

 “スポーツは人格形成に寄与する。”多くの人が信じて疑わない「スポーツには教育的な価値がある」ことを象徴する金言です。一方で、賭博や大麻事件をはじめ、スポーツ界における不祥事が毎年のように起こっている現実もあります。また、Jリーグやプロ野球、JOC(日本オリンピック委員会)を中心に取組まれているトップアスリートのセカンドキャリア問題は、自身のキャリアを創造できない選手が如何に多いかということを示唆しています。果たして、「スポーツは子ども達の健全育成に寄与している」と言えるのでしょうか。

 スポーツは "人生の縮図" に例えられることがよくあります。スポーツにおける勝利を追求するプロセスは、現代の競争社会を生き抜くプロセスに通じます。また、勝利を喜ぶためのプロセス(所謂、スポーツ規範)は、社会に生きる人間として如何に正しくあるべきか、どう生きるべきかという道徳観や価値観を醸成します。つまり、スポーツの中で培った考え方やスキルは、社会の中でも同様に活かせるはずなのです。自己の利益(勝利)追求ばかりに固執し、プロセスを楽しむこと(スポーツ規範)を忘れてしまった現在の日本社会において、スポーツマンシップやライフスキルを育むことのできるスポーツは、最適な教育ツールの一つではないでしょうか。

 しかし、そもそもスポーツ自体に教育的な価値があるわけではありません。スポーツは教育的ツールであり、スポーツがポジティブなインフルエンサーとなるためには、プレイヤーを中心とするスポーツ社会を如何に構築するかが問われます。スポーツの成果物として、子ども達の人間力育成や健康増進、楽しさや自信の醸成を期待するのであれば、そのような目的を持ってスポーツ社会を創造していかなければなりませんが、そのようなスポーツ環境を支えているのは、スポーツ指導者であり、保護者である大人なのです。つまり、子ども達のスポーツ経験の質は、コーチや保護者のスポーツ観とそのスポーツ観がどのように実行されているかに委ねられていると言えます。

 子ども達のスポーツ経験が、彼らの将来の糧となるためには、私たち大人が目の前の結果ではなく、未来の目標を見据えて取組む必要があります。「誰もが人生の主人公」を演じられる社会実現に向けて、子ども達が「未来を生きていく術」を身につけられるスポーツ環境の創造を目指して参ります。

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