私たちがJJ政策フォーラムを開催する理由 〜国際協力に真摯に取り組む〜

こんにちは!  Jasid-Jasnids 所属 JJ政策フォーラム担当のなりなりです。

今回は、私たちが国際開発をテーマとする論文大会JJ政策フォーラムを開催するに至った経緯について、お話ししようと思います。

それは遡ること3年前、Jasid-Jasnids 第1期のメンバー達がアフリカ・マダガスカルへ渡航し、途上国農村部にて調査研究を行い、とてつもない努力のもと論文を執筆されました。しかしながら、その論文を書いて終わりとなってしまい、なかなか自分たちの報告を発表する場があまりないという状況でした。そんな中、たいへんありたがいことにWESTISFJといった学生主体の論文大会に参加する機会を得て、ご報告させていただき見事、2014年にはISFJ特別優秀賞を、2017年にはWEST優秀論文賞をいただきました。このことは「労働」、「金融」、「財政」、「社会保障」、「地方創生」など多岐にわたる分科会の中から「国際」、「農業」という分野で受賞したという意義の大きさにとどまらず、「国際開発」をテーマとした論文が高い評価を受けたという国際協力を研究する学生にとって自信となる素晴らしい躍進となりました。

しかしながら上記の論文大会では、ご審査される専門家のみなさまが「国際開発を専門にご研究されている」とは限りませんでした。そもそも国際開発を専門とした研究者が他の分野に比べて少ないという構造的な問題が大きな原因であるとはいえ、わたし達としても真摯に取り組んだ論文が正当に評価される場はないだろうかと悩みました。そこで第1期の先輩方は「きっと、自分らのように国際開発をテーマとした論文を正当に評価してもらいたい学生は多くいる、それなら自分たちで論文大会を開催してみようじゃないか」という想いから、JJ政策フォーラムは発足しました。それ以降、 Jasid-Jasnids JJ政策フォーラムは国際開発学会という研究組織に所属の研究者さまのご協力のもとに、「環境問題」、「ジェンダー問題」、「農業」、「貧困の問題」、「教育」といった多岐にわたるテーマを対象に非常に高水準の論文が数多く集まる論文大会へと発展していきました。

学生が行う国際協力というと学生ボランティアが想像しやすいかと思います。たいへん多くの学生のみなさまがカンボジアやラオス、フィリピン、インドネシアなどの東アジアにて学校を建設されるなど、ご活躍されております。私たちもアフリカ・マダガスカルの子供達に本を届けるなどのボランティア活動を行なっております。しかしながらそれと同時に、これらの活動や、彼らが生きる世界の状態を定量的に評価し、それを改善するためにエビデンスベースの議論へと昇華させ、現実の途上国政府の政策へと繋げていく手段として学術的なアプローチも欠かせません。この二つを学生が行うことの重要性は想像に難くないことでしょう。事実、政府開発援助(ODA)に関わる省庁の人、国内外で途上国開発援助の実務に携わる人、貧困問題やジェンダー問題に取り組むNGOのメンバーの人、JICAやJETROといった国際協力機関の人が開発と名のつく学問(開発経済学、開発社会学など)をベースに議論されています。

今後も持続的な国際協力のために、国際協力をテーマとした論文が正当に評価される大会を創り続けていきます。以上、長文となりましたが最後までお読みいただきありがとうございました。