世界一のヤンキー小学校

2日目。僕は人生で初めてニワトリに起こされました。

毎朝とにかくうるさいのです。朝4時半ぐらいから。

僕は仕方なく起き、家の外へ出ました。すると子どもたちが待ち構えていました。もう遊ぶのか、と思いました。

なぜこんなにも子供たちは朝から元気なのでしょうか。みんなサッカーや縄跳び、喧嘩など、思い思いに平和な朝を過ごしています。この時朝6時。昨日あげたシャボン玉の入れ物は豪快に道端に捨てられていました。

僕も子どもたちと遊び、子供たちのパワーに圧倒され、早朝から疲れてしまいました。

そして朝ごはんの時間です。おかゆに野菜炒め、魚の干物みたいなやつ、相変わらず美味かったです。

そしてこの日は小学校でボランティアをする日でした。朝8時半ごろ、子供たちに連れられトロピアンコ小学校へ向かいました。校門をくぐると、だだっ広い校庭と4つの教室が備えられた建物が1つあるだけでした。

僕たちはそこで手洗い、歯磨き、日本文化、ダンスを教えることになってました。

ところが、僕たちが教室へ入った瞬間、目の前では「秩序」というものが崩壊していました。

子どもたちはテンション爆上げで、トイストーリー3の保育園状態でした。

それでもなんとかガイドさんの手も借りて僕は手洗いの正しいやり方を教えました。

それを外にある水がちょろちょろとしか出ない一本のホースで実践するのですが、女の子はしっかりやってくれましたが、男どもは適当でした。

でも捕まえて、言葉は伝わりませんが、身ぶり手振りでちゃんと教えてあげました。

それが終わったら村でやっているように、無数にいる子どもたちとの遊戯が始まります。折り紙を一度に何十人へ延々と教えたり、けん玉やダルマ落としをして遊んだり、大変なのは外で追いかけっこをしたり、くすぐり合いをすることでした。

背中に氷を何回も入れられたり、チョークの粉をかけられまくったり、よくわらないものを食べさせられたり大変でした。


気温は40度近く。しんどいです。熱中症になりそうです。これを夕方まで8クラス分ぐらいやらねばなりませんでした。疲労困憊でした。

でも僕はというか僕達は耐えられました。なぜなら

子どもたちがとにかくかわいいからです!!!

あんなにかわいい子どもたちなら何をされてもどれだけやられても平気でした。

結局その後子どもたちがしっかり歯磨き、手洗いをしてくれるようになったかは不明です。

夕方に小学校でのボランティアを終え、家に帰ると村で、ダンスパーティーが始まろうとしていました。言葉の壁を越え、村の人たちと邦楽、洋楽、カンボジア楽に合わせて踊り狂いました。

ダンスパーティーを終え、水浴びの時間です。ここで初めて丸一日、村で過ごして気付いたことがありました。この村でお湯を浴びる必要はないのです。昼間あんなに暑く夜もそこまで冷えないため、体は別にお湯を欲していませんでした。この村の風呂はお湯が出せないのではなく、お湯が要らないのです。

この日から、子どもたちが寝た後に、村長の家で通訳さんと日本人何人かで夜遅くまでchillし始めました。カンボジアやこの村について学べたり、日本人について教えてあげたり、現地の人や他大の人とこの渡航で初めて会ったのが信じられないくらい仲良くなれました。