「麺食×学生」への意気込み

 


長期休みは毎年、福島のおばあちゃんの家に行く。

 

私の家からおばあちゃんの家まで約280km。
大体4時間くらいである。

小学生低学年の私にとって、この4時間は地獄であった。
乗り物酔いがひどかった私は、足りない頭を働かせ、必死に酔わない対策を講じた。

爆音で音楽を流す。
瞼を閉じる。
しかし、差し当たるカーブによる重力が、私の努力を打ち砕く。

10度目の吐き気が襲うタイミングで、なんとかおばあちゃんの家にたどり着く。

疲弊しきった私を迎えるのは、決まっておばあちゃんの笑顔だった。
「大きくなったなあ。ままどおる食べるか?」
既に満腹の私の口に、
ままどおるチョコ味が詰め込まれる。
祖母という生き物は、孫の胃袋を無限大だと勘違いしているらしい。

おばあちゃんとのやりとりも、今となっては大好きである。

福島の悠久な自然や文化に触れる。
その度に、おばあちゃんは福島の魅力を誇らしげに話した。

おばあちゃんの笑顔が大好きだった。

 私の中の福島県が好きな気持ちは次第に大きくなっていった。


 2011年 東日本大震災 発生

 

総死者数は22.000人に及び、被害総額は約17兆円。
世界最大規模の自然災害である。

福島県では、福島第一原子力発電所での事故も併発し、未曾有の複合災害による被害を受けた。

おばあちゃんの家の隣にも、放射線量を計測するモニタリングポストが設置された。
モニタリングポストは毎日、他の地域よりも少し高い放射線量であることを告げる。
おばあちゃんは「邪魔だね~」と笑って軽口を飛ばしていたが、
その笑顔はどこか悲しそうに見えた。

「福島」

この言葉を聞いて、世間はどういったイメージを持つだろうか。

「東日本大震災」
「原発事故」

10年前のあの日から、世間での福島のイメージは大きく変わってしまった。

大学生になった私は、学生団体に所属した。
東北支援を目的に活動する関東の学生団体
「JoyStudy」
震災発生から3か月後に発足し、10年の歴史を持つ。

出身も大学もバラバラな仲間たちと、
「東北支援」という一つの目的に向かっていることを
誇りに感じている。

しかし、私たち11代目への移行期間と、感染症は

同時にやってきた。

東北に行けないこと。メンバーに会えないこと。
悔しい思いも沢山した。
それでも、自分たちにできることを探し続けた。

現在は関東からSNSを用い
東北の魅力、東日本大震災の伝承に努めている。

与えられる人から与える人へ。
私の知っている福島県の魅力、原発事故の知識も伝えていきたい。

その折に出会ったのが、今回のプロジェクトであった。
喜多方ラーメン坂内食堂。
親戚に連れられ、本店へ食べに行った記憶が新しい。
2時間並んで食べた、ラーメンの衝撃は忘れられない。

喜多方ラーメンを通した、福島の魅力発信。
想像するだけでワクワクしてくる。

本選に選ばれたのなら、参加メンバー5名の力を結集させ
東北の人たちを笑顔にしてみせる。


10年前のあの日から福島のイメージは変わってしまった。

私たちの手で
私たちの力で
私たちの企画で

福島を変えていきたい。


車に酔わなくなったがお酒に酔うようになった

いぶき



https://pando.life/joystudy/article/60994

https://pando.life/joystudy/article/61003

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外間千那帆
東北支援学生団体JoyStudy

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よっちゃん
東北支援学生団体JoyStudy

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東北支援学生団体JoyStudy

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喜多方ラーメン坂内×学生団体!笑顔の創出者となれ! 

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