生徒会会則の改定、校則改定の実現

 令和2年7月7日に行われた生徒総会では、放送を使用して各クラスで行いました。例年は、体育館に全校生徒を集めて行っていました。会次第は、開会、生徒会長挨拶、議長選出、協議、連絡、閉会という流れとなっています。協議については、議案について拍手で賛成、反対を表明していました。しかし、昨年度は感染予防対策のため、生徒会執行部で「どうやって生徒総会を実現するか」話し合いを重ね、各教室で放送を使用しての進行としました。また、議案に対しての賛成、反対は、民間企業の株主総会やPTA総会の議決方法を参考にプリントを配付し、○か×をつけて、生徒会代議員が集計するという形式で行いました。その場で全校生徒がいる体育館で生徒指導部長などの関係職員とその場で提案していたため、却下されることが多く、生徒の意見の通りにくい構造になっていました。しかし、昨年度は「どのように提案したら通りやすくなるか」を考え、生徒総会前に事前に生徒会執行部が代表して交渉する形式をとりました。一般議題は、全クラスから吸い上げた意見を生徒執行部がクラスからの提案で多かったもので、「スマートフォンの校内利用許可」、「学校指定バッグから、リュックサック等の使用許可」、「アルバイト許可条件の緩和」、「眉毛を整えることの許可」、「ミニ扇風機の許可」、「原動機付自転車通学の使用許可」、「行事におけるクラスTシャツの許可」、「女子のお団子頭の許可」を8つの重点交渉項目に絞りました。全てが生徒指導部への提案だったため、生徒総会前に生徒会執行部の生徒が生徒代表として、生徒指導部長と交渉を行いました。交渉結果は、「スマートフォンの校内利用許可」は、生徒会長、生徒会副会長が自主的に休み時間に校内のスマートフォンの使用をしないように全クラスに呼びかける運動を行っていたことや他校の状況、社会情勢等も考慮され、条件つきで利用許可が下りる結果となりました。利用条件は、「1、保護者と連絡をととる場合は校内送迎場所付近」、「2、非常時に保護者と連絡をとる場合」、「3、ホームルームや授業で担当の先生が許可した場合」、「4、放課後の進路活動や部活動、生徒会活動で先生が使用することを認めた場合に許可」となりました。この生徒の意見が実現した結果、生徒と保護者の連絡がスムーズになったり、調べ物をするときにすぐに調べられるようになりました。生徒会新聞や公式インスタグラム用の写真撮影をする際に使用したり、南園祭(文化祭)のモザイクアート作成でもスマートフォンを活用した作品が展示されました。また、先生方へのメリットもあり、生徒へ紙媒体で行っていたアンケートが生徒のスマートフォンで、Microsoft formsを活用できるようになり、膨大な量の集計がなくなり、先生方の業務負担軽減につながりました。また、授業の変化にも影響を与えました。数人の先生たちがグーグルドライブを授業で活用する取り組みを始め、授業で使用するパワーポイントや授業のヒントとなるプリントなどをクラウド上にアップロードし、生徒が授業中に分からなかったところや欠席をした生徒が授業内容をスマートフォンから確認できるようになりました。「学校指定バッグから、リュックサック等の使用許可」については、「学校指定バッグは自転車通学する際に、バランスを崩して危険を伴う可能性がある」という声が生徒から上がっており、リュックサックの使用も許可されました。「女子のお団子髪型の許可」について、実習で機械を扱うこともあるため、安全面で必要な場合や水泳後髪が濡れた状態のときに許可という形になりました。以上のものが、生徒の意見で実現したものである。次に、「アルバイトの条件緩和」は、生徒会活動や部活動、ボランティアなどの高校生でしかできない活動をして欲しいという学校側の思いもあるが、コロナ禍での社会情勢を考慮する必要があるということで検討段階に移りました。「原動機付自転車通学の許可」については、現状校内駐輪場を設置できる場所がないという設備面の問題から検討段階に移りました。「行事におけるクラスTシャツの許可」も、農業科目の実習服との兼ね合いもあるため、検討段階となました。「眉毛を整えることの許可」、「ミニ扇風機の使用許可」は、現状通りとなった。以上のように、ニュース等で社会情勢を調べたり、生徒会執行部からの生徒への呼びかけを行ったり、学校側との交渉方法を変えたことで生徒の意見が3つ実現するという例年にない成果を上げることができました。

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