紙が手に馴染む

この頃は新型コロナウイルスの影響で設置が進まず、最新号の39号はウェブでの公開に踏み切りました。(普段はバックナンバーのみをウェブで公開していました。)

しかし私は、ウェブという便利な媒体を通して広くmocoを知ってほしい、という気持ちと同時に、やっぱり手に馴染む紙のページをめくってmocoを楽しんでもらいたい思いがありました。

なぜそう思ったのか?

デジタル書籍の普及が進むこの時代、紙の良さを私なりに少し考えてみました。



結論からいうと、紙媒体には〝確かさ〟ウェブ媒体には〝不確かさ〟があるのではないか、と私は思います。それは情報としての正確さではなくて、触れることで感じることができる〝そこにモノがある〟という意味です。ウェブ上の情報に触れる時は画面のツルツルした質感を感じます。それはいかなるモノであっても均一であり、個性はありません。充電が無くなれば消え、ページを閉じたら見えなくなる、といったことからも私は〝不確かさ〟を感じるのです。

ウェブ上の本棚に本を並べるのと、部屋の本棚に本を並べるのとを想像すれば、明らかな存在の濃さの違いを感じることが出来るのではないでしょうか。後者は触れて感じることが出来、明らかにそこに、近くに在ると思わせてくれるのです。

もちろんデジタル書籍には利点が沢山あります。手に入れやすい、安価である、場所に制限されない、等…。

これからはウェブ媒体であるデジタル書籍を利用しつつも、触れられるモノとしてより自分の近くに、ふとした瞬間にパラパラと捲ってその質感を感じつつ楽しみたいと思わせてくれるものを作っていきたいとおもっています。



ふわりとした私の中での印象の話になってしまったので、うまく伝わらなかったかもしれないですね。是非一度、自分の中で紙媒体とウェブ媒体について考えてみてください。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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