東大入試「英語」で問われている力とは!!!

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この記事を読んでくださっている皆さん、こんにちは!理ロシ1年のやっすぃーです。
ブログ初心者のため、至らぬ点等あるかと思いますが、よろしくお願いいたします!

さてさて、早速ですが本題に入っていきましょう!
今回、東大入試について個人的に思うことをつらつらと書いていこうと思っているのですが、別に意見をしようと思っているわけではありません。おそらくこの理ロシブログを読んでいる方の中には、高校生や受験生もいらっしゃると思います。
ちなみに私は現役時代に東大に26点も足りずに落ち、そこから1年浪人して無事東京大学に入学することができました。つまり、東大向けの受験勉強を2年間以上みっちりやった人間です!(まったく威張ることではない)
そんな私が受験生時代に過去問を解いていく中でいつも思っていたのは、

東大さんよ、こんな問題を出して、何を求めているのだ!!!!!(怒

ということです。つまりは、作問意図ですね。本当の作問意図は作った先生本人でないとわかりようがないのですが、一応東大に入って授業や課題に忙殺される中で、ぼんやりとではありますが見えてきたものもあります。そこで、私と同じような思いをしている人の一助になればと思い、徒然なるままに書いていこうと思います!
というわけで、理文が関係しない科目、英語をチョイスしました!それではいきましょう!

  1. 第1問
    皆さんご存知でしょうが、第1問にはA,Bがあります。
    Aは短めの要約問題、Bは段落整除や空欄補充の問題などですよね。
    受験生時代の私は、この2つの問題がなぜ同じ大問に入っているのか全く理解できませんでした。しかし、実はこの二つの問題、同じ力が問われていると思うのです!
    それは、
    要約力
    です。要約力といっても、日本語で要約する力を求めているわけではありません。
    詳しく言うと、大まかな内容を短時間で論理的に把握する力です。
    先生方はおそらく、Aの問題では、10分前後の時間で、ざっと読み論理的な構造も含め大まかに内容をつかみ、そのつかんだ内容が正しいかどうかを見ようとしており、Bの問題では、論理的構造をきちんとつかんでいるか、その構造的に正しい論理展開を予測できるかを見ていると思われます。
    東大では1年の前期教養の間に、英語一列(リーディング)、ALESS/A(英語の論文の読み書き)という授業があります。その授業で求められるのは、この力です。ものすごく長い英文をいちいち文構造を分解しながら全部理解しようとするととんでもない時間と労力を必要とします。この要約力がある程度備わっていないと大変です!
    東大の先生はこの力が備わっている学生を求めているのです。
  2. 第2問
    第2問は英作文の問題ですね。この2年くらいでしょうか、和文英訳の問題が復活し、東大入試界隈をにぎわしましたが、まずは自由英作文について見ていきます。
    東大の自由英作文ははっきり言ってユニークなものが多いです。予想のできないテーマがほとんど毎年でます。英語の運用能力を問うだけなら、他大学で出されるような一般的なテーマにすればいいのに、わざわざ変わった問題を出すのは、

    英語の瞬発力
    を求めているからだと思います。東大の英語の問題では、4技能のうち読む、書く、
    聞くの3技能を測っています。残りの話すについては直接的に測ることは現実的ではありません。そこで、話すときに必要となるこの力を自由英作文で測ろうとしているのではないかと思います。

    この力が必要となる授業もあります。それはFLOW(Fluency-Oriented Workshop)という授業で、この授業はすべて英語で行われ、アカデミックな場でのディスカッションを練習する授業です。詳しい内容は東大教養学部のホームページ
    https://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/academics/zenki/flow/index.html
    で見てください。この場では自分の意見を英語で論理的に伝える必要があります。
    相手の意見への反応や、質問などの場面では瞬発力は必須です。だから、この力を入試で問うているのだと考えられます。


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  3. 第3問
    第3問はリスニングの問題ですね。難易度が高いとよく言われていますが、スピードに慣れておくことも大事ですが、ここでも求められているのは、要約力です。第1問では文章を読んでその内容を把握する力が求められましたが、リスニングでは長い講義やディスカッションなどを聞いて、だれがどのような考えをしていて、どのような論理でその考えにたどり着いたのかを理解する必要があります。すべてを聞き取ろうとするのは間違いです。問題も、その力があればわかるような問題になっていると思います。
    また、リスニング問題では、アメリカ英語とイギリス英語、そのほかの訛りが混ざったような音声が流れることがあります。これはグローバル化が進む中で、多様な訛りに触れる機会が多くなってきている昨今において、訛りによって聞き取り能力が著しく左右されていては問題です。そういうことを鑑みて東大の先生は吹き込んでいらっしゃるのかと思います。

  4. 第4問
    第4問Aは文法問題です。これは同じクラスの人に聞いてみても、難しいため勘でやっていたという人が多いですね。かくいう私もほとんど勘でしたから偉そうなことは言えませんが、他大学の文法問題やセンター試験の文法問題と大きく違う点は、文章内での文脈が大きく関わっているということです。どこまでも東大の先生方は、論理的展開の理解と要約力を求めていらっしゃるようです。
    Bは下線部の和訳問題です。この下線部の選び方が秀逸で、きちんと他の部分の要点が抑えられていないと見当違いの和訳となってしまうこともしばしばあります。また、その文の本文中の役割を分かったうえでしか訳せないものもあります。

  5. 第5問
    第5問は読解問題。東大の読解問題の一番の特徴はおそらく文学的であることです。高校の教科書などの本文中の一文を抜き出してそれを和訳するというだけではうまくいきません。ここで必要となるのは、

    英語を思考のための道具として使える力
    です。英語を勉強しているとき、一文一文は和訳できるし、和訳を読んだらわかる。
    しかし、英文のままではわからないという現象が起こることがあると思います。それの原因は英文のまま思考することができないことです。時間をかけたり、自動翻訳機にかけたりすればいいことですが、英文のまま思考することができなければ、テンポのいい会話にはなりませんし、アカデミックなディスカッションはできないでしょう。先述のFLOWの授業ではその力が必要となります。


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〇まとめ
 さて、ここまで長々と書いてきましたがどうだったでしょうか。もはや脅しみたいになってしまいましたが、誰かの役に立つ記事になっていれば幸いです。受験生時代にこのような記事をもし私が読んでいたら、求められていることがハイレベルすぎて、絶望していたと思いますが、逆に考えれば、受験勉強を頑張ってこれらの力を身に着けていれば、大学に入ってから、(英語に関しては)楽ができるということです。そう思って、受験生の皆さんは頑張って勉強して、ぜひ理ロシに来てください!

ここまで読んでくださって本当にありがとうございました。