押忍!!
前回の続き、今度は「FFⅧ」を紹介していくぞ!
この作品はストーリーこそFFらしいものの、戦闘システム等がシリーズの中でずば抜けて特殊なので、次回以降紹介するFF作品を先にプレイすることをおすすめする。繰り返すがストーリーは本当に素晴らしいもので、エンディングの動画を見るとエンディングテーマ「Eyes On Me」も相まって、必ずホロリと涙をこぼしてしまうほどだ。
Final Fantasy Ⅷ
この作品は1999年にPS向けに発売されたFinal Fantasyシリーズ8作目の作品。ここで驚きなのは、1999年に発売された作品であるにも関わらず、ムービーシーンマシマシでとても綺麗に仕上がっているということ(筆者はリマスター版をプレイしたので当然綺麗かもしれないが、ドットとは全く違うのだ!)。
前回紹介したDQⅥが発売されたのが1995年なので、およそ4年間でこの差を見せつけられた当時のプレイヤーたちはさぞ感動したのだろう。
下の画像を見てほしい。DQⅥ(左)にはムービーシーンが無いのでフィールド上の絵にさせてもらったが、終始こんな感じの(今となっては)昔懐かしいドット絵が特徴的だ。一方FFⅧ(右)はムービーシーンを切り取ったものだ(左はスコール、本作の主人公。右はリノア、本作のヒロイン。FFシリーズには圧倒的なヒロインがいるのが特徴!!)。これはダンスホールのシーンで、静止画では動きの表現が伝わらないのが悔しい。ちゃんとダンスしており、とても20年前のゲームとは思えない。
ストーリー
この作品はFFシリーズには珍しい「学園もの」的側面を持っている。
主人公のスコールは兵士養成学校バラムガーデンの生徒であり、ガーデン所属特殊部隊SeeDになるための試験をおこなうところから物語は始まる。「兵士?」「特殊部隊?」と思うかもしれないが、そう身構えないでほしい。とりあえずざっと一部の地域の説明を見てもらいたい。
- バラム公国 美しい海と温暖な気候に囲まれた、小さな島国。SeeDと呼ばれる傭兵集団を抱えるガーデンがある。国防をSeeDに頼っている部分が多く、ガルバティア・エスタの両強国と海を挟んで対峙しているにもかかわらず、独自の軍隊は持っていない。
- ガルバディア共和国 強大な軍事力を持つ西の大国。共和制とは名ばかりの独裁国家であり、終身大統領の恐怖政治によりその国力は成り立っている。首都はデリングシティ。領内に存在するガルバティアガーデンは軍人の養成機関としての面が強くなっている。
- ティンバー 森と湖の国。かつては独立国であったが、豊富な天然資源を狙った隣国ガルバディアに侵攻され、主権を失った。ガルバディアの占領下にあるが、「森のフクロウ」などのレジスタンス組織の抵抗が根強い。
上記の説明を読めばなんとなく状況の理解ができると思う。ガーデンでは成績優秀だったスコールが最初に与えられた任務は、校長によると「本来は請け負わない」「ある組織からの依頼」だという(怪しい匂いがプンプン)。そしてその依頼をこなす過程で自体は急展開を迎える…。
この物語の根幹をなすのは「魔女」という存在。このFFⅧではなんと魔法が使えるのは「魔女」だけで、SeeDの隊員たちは「疑似魔法」という魔法の下位互換に当たる魔法(?)しか使えない(その点はリアル?)。その魔女のもつ「とある能力」が全ての鍵を握っており、終盤の展開、そしてクリア後に読む考察記事などから得る「なるほどー!!!」感といったらシリーズ随一だ。
「疑似魔法」の能力自体は、モンスターや各地に存在するドローポイントからその魔力を取り出す(ドロー)ことで獲得でき、訓練さえつめば誰でも使用自体は可能である。特に「G.F.」(Gurdian Force) と呼ばれるいわば「装備する召喚獣」の力を使うと疑似魔法の威力を強化することができるという設定。これがFFⅧ の複雑なシステムの元凶である。この設定は物語にも深く関わっており、G.F.を装備することの副作用がポイントになってくる。
主人公のスコールはいわゆる「やれやれ系」のキャラクターとして印象付けられる。前作FFⅦの主人公はかの有名なクラウドだったが、彼もまた「やれやれ系」のクールキャラだった。流行りだったのだろうか?ともかく、クールでスカしていて心のなかでしか周りの人にツッコミを入れられない、言ってしまえばコミュ障()気味なスコールが、明るく天真爛漫なリノアと出会って紆余曲折を経ながら成長していく様子がしかと描かれている。「スコールは初めはあんなに無愛想だったのに、今では…」といった近所のおばさん的な思いを抱くこと間違いなし。
映画を見るときのように、ゲームをプレイするときにも「この作品のテーマはなんだろうか」という疑問を頭の片隅においておくと良い。この作品のテーマは、まず間違いなく「愛」といえる(今タイピングしてみて、「何愛とかいってんだよ、お前愛なんて知ってんのかよ」と自分にツッコミを入れて死にたくなりましたが、それでも私は強く生き続けます)。スコーンとリノアの話はもちろん、ストーリーの鍵を握る「魔女」の話、そして合間合間に挟まる、ラグナという青年の物語(これが一番泣ける…)、「愛」といっても恋愛、博愛、友情など様々な程度・種類の愛があるわけで、そういう意味での「愛」がテーマなのだと思った次第である。
エンディングテーマは「Eyes On Me」という曲。FFシリーズではじめて主題歌を設けたそうで、「RPGに主題歌?」と思うやもしれぬが、一度エンディングまでプレイしてほしい。「なんていい歌だ。なんてエンディングに合っている曲なんだ。」と思う暇もなく溢れる涙を抑えながら、筆者のすゝめを参考にしてよかった、と心の底から思うはずだ。だいたい30〜40時間でクリアできると思うので(後述の「トリプル・トライアド」にはまらなければの話だが…)、何日も続く名作映画だと思ってお楽しみください。
https://youtu.be/4qcW0oiLKHg Eyes On Me これならネタバレせずに試聴できる
システム
ちょくちょく言ってきたが、FFⅧのゲームシステムはFFシリーズのなかでも異色なものとなっている。
「疑似魔法」という設定が生きてくる。従来のRPGではレベルアップや「職業」などのパワーアップシステム(?)を使って魔法を習得していたが、今作では勝手が違う。
「疑似魔法」の能力自体は、モンスターや各地に存在するドローポイントからその魔力を取り出す(ドロー)ことで獲得でき、訓練さえつめば誰でも使用自体は可能である。
先程このように述べたが、この「モンスターや各地に存在するドローポイントからその魔力を取り出す(ドロー)ことで獲得」という点がミソになる。つまりどんなザコ敵からでも、2つから3つの種類の魔法(疑似魔法のことだが、くどいので以下魔法)を引き出すことができるのだ。主人公たちが魔法を使うためには、敵から魔法を「ドロー」し、「ストック」する必要がある。一人につき32種類、各100個まで魔法を「所持」できる。敵から魔法を使うためのエネルギーを奪う、みたいな感じがわかりやすいかもしれない。
魔法を「敵から奪って」「所持」ときたもんだから、当時の人にとっては衝撃も凄まじいものだっただろう。
魔法を強化するためにG.F.を使うという話をしたが、キャラに装備したG.F.(一つのキャラに複数のG.F.を装備することもできる)に応じて各種ステータスをアップさせるために「魔法を装備させる」ことができる(G.F.「ケツァクウァトル」であれば魔力やHPなど、G.F「シヴァ」であれば精神や力などのステータスに魔法を装備して強化できる)。このシステムを「ジャンクション」という。
このジャンクションが最も難しいシステムで、ジャンクションによってステータスがアップできる代わりに防具や武器といった装備品がない(武器は一応あるが、確か特殊効果やクリティカル率、命中率が変化するだけ)ため、キャラクターのステータスはほとんどジャンクションだよりなのだ。装備する魔法の所持数が多ければ多いほどステータス上昇が大きくなる仕様のため、戦闘中に装備している魔法を使いすぎるとステータスが下がっていくという謎の現象が起きる。
聖属性最上位魔法「ホーリー」を100個所持した状態でHPにジャンクションするとHPが9999近くまで跳ね上がるのだが、ボス戦などで「ホーリー」を使いすぎたり、ラスボス戦で所持している魔法を消滅させられたり(!!!)すると、一気にHP上限が小さくなってしまうのだ…。
裏を返せば序盤から強い魔法をゲットする、または弱めの魔法でも100個集めることができれば、戦闘が大幅に安定するシステムと捉えることもできる。一癖も二癖もあるジャンクションシステムだが、頭を使えばとてもおもしろいシステムだ。
「戦闘に役立つから集める」ものはなにも魔法だけではない。ほかのRPGにも共通するが、「アイテム」を集めることで戦闘を優位に進められることも少なくない。一般的にはアイテムを入手するには、「ショップで購入」「敵を倒してドロップさせる」「人と会話して貰う」などの方法があるが、FFⅧ ではもう一つ方法がある。それが、カードゲーム、つまり「トリプル・トライアド」である。
左はトリプル・トライアドのフィールド(?) である。 おおまかなルールは単純なので、各自調べ て。 https://game8.jp/ff8/280634 |
一体なぜカードゲームがアイテム収集に役立つかといえば、G.F.のアビリティに「カード変化」という「カードをアイテムに変化させる」というものがあることによる。雑魚敵のカードからはしょぼいアイテムしかゲットできないが、レアカードをアイテム化するととんでもなく役立つアイテムが手に入ることがある。
筆者にとって思い出深いのは、終盤に何度もカードゲームをして(ラスボス前なのに何やってるんだか、スコール…)G.F.「ギルガメッシュ」(正確にはG.F.とは言い難い)のカードから得られる「英雄の薬」をいくつか手に入れたことだろうか。この「英雄の薬」は使用したキャラを一定時間ダメージ無効にしてくれるというスグレモノで、裏ボスやラスボスを倒す際に非常にお世話になった。(一見邪道に思えるようなプレイもRPGではできちゃうのだ!そしてそれもまた一興なのである)
初めはアイテムゲットが目的だったはずのトリプル・トライアドは、いつしかそれ自体が目的と化し、相手からひたすらカードを巻き上げることの楽しさにハマってしまった人も多いハズ。
実際、その根強い人気もあってか、FFⅨでも似たようなカードゲームが実装されており、オンラインのFFⅩⅣでは、満を持してトリプル・トライアドが復活した。ストーリーや戦闘を忘れ、ただひたすらにカードゲームにひた走る滑稽なスコールはもはや定番である。
まとめ
この記事群は一応「RPG紹介」の記事なので、ストーリーのネタバレはしていないのだが、それ故ストーリーの奥深さが語れないのが非常に歯がゆい(リノアの可愛さ素晴らしさを語るには情報統制が難しすぎる…血涙)。本当に感動するし、プロットも作り込まれているし、是非プレイして感想を聞かせていただきたい…(ちなみに考察に関して、筆者は「リノアル説」を絶対的な答えだと考えています。そういう議論ができる同士の誕生を心待ちにしております…)。システムも複雑ながら、面白いものなので、「難しい」と頭を捻りながら思惑通りに事が進んだときの快感を味わってもらいたい。残念ながらスマホ版は存在しないので、PS4でやって頂く必要がある(2020はPS5発売が控えているので、PS4の購入をすすめるのは忍びないが、是非!なんならPS4持ってる友人宅に通い詰めて見てください)。PS5でもそうかからずにプレイできるようになると思うので、いずれかの購入をご検討くださいまし。
今回は感動の名作「FFⅧ」を紹介した。そして次回は「FFⅩ」を紹介したい(え?お前がFF大好きだからFFばっか取り上げるんだろって?あたりまえだろ!好きなこと書くのがブログじゃねーのか?!(咳払い)いえいえ、FFはRPGの基礎的で根本的な要素をおさえているからです。……)と思う!FFⅩはFFには珍しいCTB制の戦闘(っていうかATBの話ししていなかったね…汗、次回それもまとめてします)と(やっぱり)泣けるストーリーが売りなのでそこらへんについて話したいと思う。
最後は皆さんご一緒に!
せーの、
「スコールとリノア、最高だぜー!!」
Thank you♪