ビジョン 学生シンクタンク とまり木


「進歩」という大きな物語のなかで、ただ自分のことだけを考えて邁進すればよかった時代が終焉を迎えつつあります。


お金などの物質的なものが必ずしも人々を幸せにするわけではないことが浮き彫りになったこの21世紀において、「やりがい」とか「生きがい」とか「自分らしさ」といった文言が飛び交うようになりました。


そうした個人主義の浸透は、一見人々をどこまでも「自由」にしているように見えますが、その複雑性の進展ゆえに、むしろ諸制度や諸産業への「依存」を強めさせてきたと考えることもできます。


人々はどこか疲労を感じながらもスマホを手放せなくなり、就活するにしても自己実現のリスクと安定志向がもたらす平穏との天秤のなかで揺れ動き、「金」も大事だが「愛」も欲しいと願い、あらゆる対立、分断、亀裂の中に生きることを強いられています。そうしたなかで「自分は何のために生きるのか」も判然としないまま、日々の忙しさに没頭していくことになります。


しかし、時代は転換点を迎えつつあります。もはや「進歩」という旗印はあらゆる限界問題の前にその効力を見失いつつあります。


私たちとまり木は、そうした複雑な現代にあって、人と人とが繋がることで生まれる相乗効果が一人一人の人生の手助けとなる追い風になると思っています。そして答えのない現代にあって、学生たちが集い集積された叡智は、新しい時代を切り拓く武器になると確信しています。


「人」をベースとした知恵の結晶を以て新しい役割を果たす組織になる。それが私たちのビジョンです。