9年前の3.11 を振り返って何を思うか。

Epoch代表の川端航平です。

9年前の今日3月11日、東日本で未曾有の大震災が起こり、多くの命が失われました。

あの時、僕は奈良県にいて小学校で卒業式の練習をしていたのを鮮明に覚えています。

あの日から沢山の事がありました。

大学に入り宮城県出身の子と知り合い、彼女から聞く震災の話はメディアを介して聞くものとは違い、本当に感情が揺さぶられるものでした。

彼女が訴えていたのは、ただ一つ。

「自分が今生きてるのは奇跡だということ」

あの時、自分は高台へ避難できたから津波に流されなかった。

当時小学4年生だった自分には変わり果てた街の姿を直視できなかった。

だからこそ、「日常の何気ない瞬間を大切にしたい」と言っていました。


今回は皆さんにもぜひ日常の何気ない瞬間に目を向けてもらいたくて、一つ映画を紹介しようと思います。

「About Time ~愛おしい時間について~」

2013年にイギリスで公開された映画で、ムービープラスアワード2014映画スペシャリスト大賞 ベストカップル賞1位も受賞しています。

内容としてはロマンチック・コメディーです。「リチャード・カーティス」によって監督されました。

主人公の「Tim」(ティム)はシャイで大人しい男の子です。

彼はイギリスのコーンウォールで優しい家族と一緒に暮らしています。彼はとても幸せですが、恋愛に関しては奥手で少し苦手です。ある日、ティムのお父さんは、この家族だけの「ある秘密」を教えてくれました。
この秘密というのは、実はこの家族の男性は「タイムトラベル」(時空旅行)をする事が可能という事です。

ティムはこの秘密を冗談だと思っていますが、お父さんが、彼にタイムトラベルのやり方を教えるとティムはその事を信じるようになりました。

ティムは、はじめのうちは恋愛する為にタイムトラベルを使っていましたが、年を重ねるうちに家族を助ける為にタイムトラベルを利用したくなっていきます。

しかし彼は、のちに「タイムトラベルで直せる問題」と「直せない問題」がある事に気がつくようになります。

これが何かは、実際に映画を観て答えを探してみてください笑

僕が紹介したいのは、物語の最後主人公の父親が息子に言った台詞です。

最後に父は息子ティムに「1日を過ごしたら過去に戻って同じ1日をもう一度過ごしてみなさい。そうすればきっと1度目は気づけなかった素晴らしいことに気づける。」と伝えます。

この忠告通り、1日が終わるとまた同じ1日を過ごし始めるティム。

2度目のティムは同僚の失敗を応援し、接客してくれた店員の何気ない笑顔に気づき、職場の内装が素晴らしいことにも気付きます。

何気ない一日こそ幸せであり、大切な一日であること。常に感謝の気持ちを持てるようになり、ティムは次第に過去へ戻らなくともこれらのことに気づけるようになっていきます。

タイムトラベルする必要などはじめからなかったこと、人はみなタイムトラベルして日々を生きていることに気付きます。

本来タイムトラベルなんて不可能なこと。

SF作品というのは、現実では伝えれないメッセージをこうして伝えることができるんですね。

何かを伝えるための映画って素敵だなと思いました。


最後までお読みいただきありがとうございました。

学生団体Epoch 川端航平