報道されない小国のコロナ事情

※この記事は、現在フィジー共和国に留学中の友人の協力を得て作成しています。

Epoch代表の川端航平です。

ここ数日、志村けんさんの死を契機に新型コロナウイルスに対する世論が大きく変わったと感じるのは、皆さんも同じではないでしょうか。

一昨日、外務省が全世界を渡航警戒レベル2以上に指定するなど、先週の楽観ムードも束の間、東京五輪延期に続いて東京ロックダウンも現実味を帯びてきました。

日本でもすでに死者が1万人を超えたイタリアや、1日あたりの感染者数が1万人にせまる勢いのニューヨークなど、世界中の感染爆発の様相が日々報道されています。

今日はコロナの影響がそういった大国だけなく、小国でも深刻だということを知ってもらいたいと思い、

日本に帰国できる目途も立たず、今も不安と恐怖に怯えている留学生の友人の話をしようと思います。


近年人気のフィジー留学

まずフィジーがどこにある国かご存知ない人が大半だと思います。
フィジーは、南太平洋に浮かぶ大小の島が集まった島嶼国です。オーストラリアの東側、ニュージーランドの北側に位置しており、東京からは7,000km以上離れています。

美しい海と豊かな自然に触れながら一年中リゾート気分が味わえるフィジーは、ハネムーンやバカンスだけでなく、公用語に英語を採用していることもあり、近年では語学留学の行き先としても注目を集めています。 

この記事作成に協力してくれている彼女もフィジーの自然や英語環境に惹かれた留学生の一人です。


突然のロックダウン

楽しい留学生活が一転、3月20日彼女はホームステイ先の町から一歩も外に出られないという状況に陥りました。

原因はホームステイ先のラウトカという町でコロナ感染者がでてしまったこと。

フィジー政府は直ちに町を封鎖、一切の外出を禁止したのです。

さらに畳みかけるように、フィジー航空が5月末までの国際線の運航を取りやめることに。

日本大使館の要請で成田へ向けて飛ぶ臨時便にも町が封鎖され空港へ向かうことができない彼女達留学生は搭乗できず。

隣国へ向かうクルーズ船もすべて運休しており、もはや出国の手段は絶たれたとのこと。

もし6月まで帰国できないという事になれば、留年も決まってしまうなど不安で押しつぶされそうだといいます。

最初は軽い感じで電話していたのですが、話を聞いているうちに

「万事休す」とはこのことかと同情せずにはいられませんでした。

外出はスーパーへ日用品を買いに行くことのみ許されていて、そこで日本人に会えることが唯一今の彼女の精神を支えているそうです。

皆さんこんな生活イメージできますか?

町が封鎖されたのは彼女が現地の学校に通い始めて1週間足らずのことだとか。
まだ友達と呼べる人も多くない異国の地で、いつ帰国できるかもわからない中、ただ一人で自宅待機することしかできない。

町で日本人を見かけると、思わず嬉し涙を浮かべてしまう。

これが今も海外に取り残されている人のリアルです。
※外務省が渡航警戒レベルを2に引きあげた時、すでに町は封鎖され飛行機での帰国は叶わない状況でした。



「こんな時期に海外に行く人が悪いだろ。」そう思う方もいると思います。
正直僕もそう思います(笑)

ですが、今はそんな事を言っていられる時期ではないかと。
そうやって責めるのは無事に帰国できてからでも良いんじゃないでしょうか?

今は同じ日本人として、無事に帰国できることを祈りましょう。

そして、この記事を読んでくれている皆さんにお願いがあります。

隔離され飛行機も飛ばす帰国できない日本人は、彼女以外に200名近くいるそうです。
彼らが一刻も早く無事に帰国できるように以下の署名活動にご協力いただきたいのです。

・嘆願書のダウンロードが行えるURLと送信方法の共有

嘆願書のダウンロードはこちらから行い、印刷の上署名をお願いします。なお、嘆願書については必ずFAXもしくは以下のアドレス宛にスキャンした内容を送付ください。何卒、ご協力をお願いします。

ラウトカ移動規制の解除の嘆願書:https://www.southpacificfreebird.co.jp/data/PETITION_GO

臨時便運航のための嘆願書:https://www.southpacificfreebird.co.jp/data/PETITION_FJ

※送信先
FAX番号:03-5227-1158
送信先メールアドレス:tangansho2020@fbi.ac.fj



最後に、

家から出ない≒不要不急の外出を控えるという、極めてシンプルで効果的な対策があるわけですから、

今は遊びに行きたい気持ちを抑えて、私たち日本人一丸となって感染爆発を起こさないように心がけていきましょう。

世界でも有数の医療技術を持ち、良識ある日本人ならば可能であると僕は信じています!

最後までお読みいただきありがとうございました。


学生団体Epoch 川端航平