こんにちは
東京大学GCLの横地です。
先日のGCL講義ではオフラインによるワールドカフェが開かれ、特に終盤は非常に盛り上がっていました。
その中で、Pando社長の松下さんからのご講演や交流の機会をいただいたのですが、今後の長い人生の中でとても大事にしたい生き方・考え方だなと感じた点がいくつもあったのでまとめたいと思います。
松下さんはPandoを立ち上げる以前、大学時代から数々の口コミサイトを運営されてますが、そのような行動力の根底には「がっぽり稼いで遊んで暮らしたい」という思いがあったそうです。
交流の際、まずはアイスブレイクとして松下さんの理想の暮らしについて伺ってみました。
横地「遊んで暮らすというのは私の人生の目標でもあるんです。松下さんの場合はどのような生活を理想としてますか?」
松下社長「南の島でのんびり過ごしたいですね。でも仕事をしていくうちに目標が変わっていきました。仕事が楽しくなったので、これからもビジネスは続けていきたい。これは一種の中毒のようなものです」
横地「仕事が生活や遊びの一部になる感覚ですね」
松下社長「そうですね。仕事のモチベーションをこのフェーズまでもってこれた場合、気持ちに余裕もできるし日頃の些細なことからもアイデアが生まれてくるようになって、それが意外とうまくいったりするんです。唯一の欠点は仕事とプライベートのメリハリがなくなっちゃうことですが笑」
仕事が楽しくなり、その楽しさややりがいが人生の目標になると言うのは、「仕事をするために生きるのではなく、充実したプライベートのために生きている」という考えを持つ私にとっては、あまりにもキラキラしていて衝撃的でした。
起業した今は、画一的に就活して平社員として働くよりもずっと仕事は好きで充実しているとは思います。しかしその充実度はプライベートには敵わない。そう思っている限り、一度きりの人生の充実度をあげるためには、早々に仕事を人生から取っ払う、まさに「がっぽり稼いで遊んで暮らしたい」と思っていたものですから。
松下さんは講演の最中に、戦略が得意だとおっしゃっていました。そのことについても触れてみました。
横地「私自身、フリーランスの頃からずっとマーケティングがわからず苦労した思い出があります。マーケティングはどのように身につけられたのですか?」
松下社長「特別勉強したわけではないです。私は田舎育ちで、昔から虫とりに没頭していました。どうやった多く捕まえられるのか、どうやったら大きい虫がかかるのかを常に考えていると、気づけば年上の友達よりもずっと虫取りが得意になっていました。今ではその対象が自然からビジネスに変わっただけで、考えるべきことはほとんど同じなんです」
横地「なんだか生活と仕事が結びつくと言う感覚がわかってきた気がします」
実はマーケティングって多くの人が日常的に行なっています。
魚釣りにしても、テレビゲームにしても生活の中にマーケティング・ビジネスは至るところに隠れていると言えます。
松下さんは講演の際にこうとも言っていました。
「私は普通の起業家のようにある程度やりたいことを固めてからローンチするのではなく、ここでなら戦えると思えばとりあえずやってみるという姿勢でサービスをローンチします。」
ブルーオーシャンを見つけたり、その中でリターンを最大化する戦略を立てる能力は、日常的に考えることでも培うことができるというわけですね。
最後に松下さんは楽観的に生きることについて教えてくださりました。
「嫌なことや辛いことはこの先必ずあるが、それが起こった結果の中には必ず良かったこともあるはず。それを大事にすること。」
これは岩尾先生の、ご自身が題のいい部分だけをみて自己満足するというお話(ポリアンナ症候群という言葉も使っていました)から派生した話題ですが、
まさしくポリアンナ症候群のごとく生きることが大事だとおっしゃっていました。
すでに難しい人生を、ネガティブ思考や余計なこだわりで自分からより難しくする必要はないのです。
私が起業した当時の理由は、週5で働くのが嫌だとか満員電車が嫌だとか、ネガティブなことばかりとなってしまっているのですが、
その行動力の引き金には「自分の人生を簡単にする為の仕事をしたい。
人生を簡単にするための選択肢に自由を持たせたい」という思いもあったのだなと、松下さんの言葉で確認することができました。
やはり素晴らしい人とお会いした日の夜って、ワクワクして色々考えすぎて本当に眠れません。
今回のオフライン講義・ワールドカフェ交流会は、このコロナ禍では非常に貴重で、久しぶりの機会でした。
企画してくださった岩尾先生、GCL運営の皆様、そして松下社長、本当にありがとうございました。
※記事にすることおよび写真の掲載の許可はいただいております。
松下社長のご講演は、実体験に基づいていることと、真にご自身が納得されている内容を話されるため、非常に迫力がありましたね。
ワークショップや私のまとめ講義より圧倒的に、松下社長のご講演が一番面白かったと複数の学生が振り返っていらしたので、私としても企画のかいがありました(私は私で講義をより面白くするよう工夫しないとですが……)!
こういう機会を作って、東大から社会を変革するリーダーが生まれる可能性が1%でも高まれば、私としても本望です。
引き続きよろしくお願い申し上げます!