みなさんお久しぶりです。永井です。
今回は、スーパー歌舞伎についてご紹介したいと思います。
基本情報
スーパー歌舞伎は、三代目市川猿之助さんが1986年に始めた、古典芸能化した歌舞伎とは異なる演出による現代風歌舞伎です。主に新橋演舞場などで上演されることが多く、初めての公演はは梅原猛さんの脚本による「ヤマトタケル」でした。2014年より「スーパー歌舞伎II(セカンド)」として、四代目市川猿之助を中心とした作品を上演されるようになりました。はじめにスーパー歌舞伎ができたきっかけは、創始者である三代目猿之助さんが作家の梅原猛さんとよもやま話に講じた中で浮かんだ案だと言われています。
狙い
「江戸時代にできた古典歌舞伎の美意識や発想、演出法や演技術は素晴らしいが、物語は当時の世界観や道徳観による忠君愛国や義理人情的内容で、真に現代人の胸に迫るところが少ない。それに対しテーマ性のある内容を持つ明治以降の新歌舞伎は、近代劇的リアリズムを取り入れたため、歌舞伎本来の魅力であるべき歌(音楽性)と舞(舞踊性)に乏しく楽しくない。両方の長所を兼ね備えた"新・新歌舞伎"を創造すべきだ」
→古典の美意識も尊重しながら、時代に合わせたリズムやテーマで楽しんでもらいたい
(梅原猛さんの言葉より引用)
作品紹介
1.ヤマトタケル1986年初公演
2. オグリ・小栗判官1991年初公演
3.リュウオー・龍王 1989年初公演
4.八犬伝 1993年初公演
5.カグヤ 1996年初公演
6.オオクニヌシ 1997年初公演
7.新・三国志 1999年初公演
8.新・三国志Ⅱ 2001年初公演
9.新・三国志Ⅲ 2003年初公演
10.空ヲ刻ム者 2014年初公演
11.ワンピース 2015年初公演
私の意見
私ははじめ、スーパー歌舞伎に対して否定的な意見を持っていました。それは古典的な歌舞伎を傍に置いて否定しているように思えてしまったからです。スーパー歌舞伎ばかり名を広めてしまっては、古典的な歌舞伎が廃ってしまうのではないかと考えていました。しかし、いろんな方の意見や経験を聞いているうちに、スーパー歌舞伎などの新しい形の芸能は古典をつぶして作っている物ではなく、それらを入り口に、深い古典に興味を持っていただけるようになるというポイントがあることを知り、以前まで持っていた考えとは逆に、これを機にもっとたくさんの方、ジャンルの方に知っていただきたいと思うようになりました。アニメーション、キャラクター、伝統的な衣装、型を融合させた日本文化の集大成ともいえるスーパー歌舞伎、ぜひ機になる演目からでも見に行ってみてはいかがでしょうか?
たしかに最初否定的な意見を持ってしまう気持ちわかります!わたしは逆に、新しいものを普通だと思っていて、昔は意外と今と違った!と知らされることが多いです。
スーパー歌舞伎はいいとこどりということで、まずは古典、近代を見てから見てみたいです!
歌舞伎は知識がないと難しいイメージがありますが、新しい形を取り入れる事で、親しみやすいイメージができたように感じます。柔軟な発想が新しい歌舞伎を作ったのですね