こんにちは。日和のhinakoです。
師走に入り、寒さも本格的になってきました。街中はライトアップやイルミネーションで輝いてクリスマスムードです。しかし25日を過ぎれば一転して、新年を迎える雰囲気に早変わりします。
その時に「松竹梅」をよく見かけませんか?日本では、吉祥の象徴として使われています。ではなぜ「松竹梅」なのか、その由来をご紹介したいと思います。
松竹梅の意味
松竹梅とは松、竹、梅で、日本では吉祥の象徴として祝い事の景物などに使用される。
または、品物などを三等級に分けた際の等級の呼称で、一般的には松が一番で竹、梅の順とされるが、実際は松、竹、梅それぞれが吉祥の象徴であることからそこに優劣はない。
松竹梅の由来
松竹梅は中国で好まれる画題の「歳寒三友」のひとつである。
- 歳寒 = 冬の寒さに耐える
- 三友 = 3種の植物
植物の組み合わせは2通りある。
- 松・竹・梅
- 梅・水仙・竹
中国でこの組み合わせは、特に吉祥の象徴とはされていなかった。日本に伝わり、松竹梅が吉祥の象徴とされはじめたのは江戸時代からである。
歳寒三友の2通りの組み合わせは、松が水仙に置き換わっている以外は変わらない。
長寿、繁栄、風雅の象徴
歳寒三友の組み合わせは2通りあるが、なぜ日本で松竹梅の組み合わせが吉祥の象徴とされたのか。
松
平安時代に吉祥の象徴となった常緑樹である松。松は千年もの寿命があり、雪を被りながらも緑を保つ冬の松は美しく力強いことから縁起のよいものとされた。
また、中国では長寿の象徴である。
竹
竹もまた常緑樹であり、まっすぐに天へと伸び、たわみながらも折れはしない。3か月ほどで親と同じ高さまで大きくなる生命力を持ち、1年中枯れることがなくつぎつぎと新芽を出す。
そのことから室町時代より子孫繁栄の象徴である。
梅
菅原道真が愛したという梅の花は、中国原産の樹木で渡来時貴重であり、貴族にとって憧れの大陸文化の象徴であった。
寒中、1番に春の知らせを伝えてくれる植物であることから、江戸時代より繁栄・気高さ・長寿の象徴である。
このように、長寿、繁栄、風雅と三拍子そろった最強の縁起物であることから、松竹梅の組み合わせが吉祥の象徴として完成された。
日本では桜が大人気なのに、吉祥の象徴にはなぜ梅なのかと思っていましたが、梅は歳寒三友の言葉が成立した中国において愛でられ、それが伝わってきたからだとわかりました。松竹梅は新年を迎えるのに欠かせない象徴のようです。
よく見てみると、着物や日本画、陶磁器、漆器、刀剣の小道具などにいろいろな吉祥文様が描かれています。それぞれどんな意味があるのか調べてみると面白い発見があるかもしれません。
松竹梅といえば歌舞伎の演目にもたくさん出てきますね、ずっと理由が気になっていましたが、そう言う理由だったのですね
よく料亭のコースメニューの名前が松、竹、梅になっていたり、着物の柄にあったりするのを見たことがありましたが、中国から伝わってきたものなんですね!
個人的には梅は元々日本になかったというのが一番驚きました。