嫌いだったこの団体の代表になぜなったか

こんにちは。慶應義塾大学福利厚生団体国際関係会の代表をしております木村勇人です。今回、一個下の後輩たちがこうして一人でも多くの人にこの団体を知ってもらうためにこういった活動をしていること、まずはすごい嬉しいです。ながーいですが僕もできる限りこの団体の魅力を伝え切れればと思ってやってみます。


国際関係会の代表をしている僕は実は団体に本腰入れたのは秋から。夏までIIRをあまり好きにはなれませんでした。というのも当時傲慢な(今もですが)僕はこの団体はやっていることのレベルが低いと感じていました。高校時代にやっていた日米関係のNPO法人での活動と比較し、大学の中だけで収まる国際団体に限界があると見ていました。入部したのは先輩と仲良かった同期がきっかけ。しかし夏前に同期は大学自体をやめてアメリカの大学へ。残された僕は、夏まで別団体でイベント運営チームを任されており、活動する意味も特にもっていなかったこともあり、すでに任されていた役職には顔出しつつも、最低限で終わらせ、IIRからは必然的に遠ざかりました。

そんな中でもIIRの先輩とは仲良いままでした。一人一人が軸を持ちながらいろんな考え方でこの団体の理念である「国際社会で活躍できる人材の輩出」という理念に本気で取り組んでいて、かつ何より!それを!めっちゃ楽しんでる!! すごいことです。
毎日アホ騒ぎしながら ON/OFFがはっきりしていてやるときはやる先輩方を楽しそうだなと思いつつも、どこかまだ遠目で見てました。そんなタイミングで当時の代表二人から「飯に行こう」との誘いがあり、何の気なしに「タダ飯食えるぜ」くらいのテンションで行ったら「団体の役員をやらないか」と言われてしまったわけです。この頃すでに団体からは身を引いていて同期で僕を知っている人もわずか。当時オリンピック関係の事業を学生で立ち上げてやりたいという大学生活のビジョンを持っていたこともあり、当然答えはNOです。でもやるなら代表くらい裁量が欲しいですねと言い残したのを覚えています。

そこから紆余曲折あり、同期に誘われ、代表立候補に向け準備をするハメになったんですが、いかんせんまだこの団体の人は好きでもやっていることが好きだとはとても思えない。出馬まで踏み切れずにいました。連日IIRの先輩を捕まえては「この団体の魅力は何か」と聞いて回っていました。

その時一人の先輩に「自分の人生をガラリと変えたのは国際的なフィールドや外の世界を知り、意識するようになった留学だった。この人生を変える体験を学生が自分たちの手で作れるのって素敵じゃない?」と言われました。
一番好きだったこの答えにある程度納得し、出馬を決めたわけです。
自分はたまたま帰国生で外の世界を知っていて、NPOでの企画運営の体験もさせてもらった。でも逆に言えばこの環境がなければこんな充実した生活を送っていないし、刺激的な先輩や社会人、同期に囲まれていることもない。この「国際交流」や「企画」の楽しさを知る機会をいろんな人に与えられるよう、初めて国際交流をする人から、バックパッカー、日米関係のNPO法人の企画担当まで、いろんなレベル感の人が楽しめる国際活動を行なっているのがIIRなのだと認識するようになりました。

となれば僕のやることは一つ。僕が満足いく事業を作ることで、僕にも楽しめる場を作り、それをこの団体の幅広い活動に上乗せしてみること
それでいて同じように、この団体を使って、実現してみたい国際体験の形がある人をサポートできる環境を作ること。これこそがこの一人一人にあった国際体験の形を提供できるという強みをさらに強化できる手段になるから。

そしてそこに魅力を感じて活動に熱心になってくれる人はきっと同じ「国際交流」「国際社会で活躍する人材」というビジョンの中から、全く違う、自分にない視点を持っていて、そんな真剣で多様な考えを持つ仲間と話す空間ほど楽しい場所はないだろうと、そう思いました。

長々と書きましたが、要は「自分が楽しめるようにこの国際団体を塗り替えてやろう」なんて偉く利己的な理由で代表になることを決意し、この利己的(でいて最強な)モチベーションを基軸に団体の活動の幅を増やし、「国際社会で活躍できる人材の輩出」を再定義してきた代表だったと思います。
新型コロナウィルスにこんな大きいチャンスをもらったからにはまだまだ塗り替えます。お楽しみに。

ちなみに「団体の魅力は何か」の一番気に食わなかった回答は一個上の代表に言われた「人」という答え。
ふざけてますよね。こっちはなんで代表になるのかを決めるために聞いてるのに他団体との差別化もまるでできていない答え。こういう質問に本来不正解はないんでしょうけれども、僕が採点者なら問答無用で0点ですね。はい。
でも最近、これの意味がわかるようにちょっとだけ、ほんのちょっとだけなりました。次はそれについて書いてみます。

66期代表/ ハヤト