Magadipitaへの想いーちか

Magadipitaは、カフェでコーヒー片手に過ごしたり、お日様の下、原っぱに寝転んでみたり、そんな読者の何気無い日常の中に溶け込むことのできる“自然体”な雑誌だと思います。パラパラとページをめくり、自分の好きなページだけ読んでまた閉じる。その気張っていない一瞬の間にも、心に残る何か、日常の中に潜む問題への気づきの種が与えられたらいいなと思いながら、製作に携わっています。

Magadipitaの魅力は、なんといっても、雑誌全体の可愛らしい柔らかな色合いと、絵本のようにページをどんどんめくりたくなる愛らしいイラストの数々にあります。
私自身、Magadipitaを初めて手に取ったとき、その可愛らしいビジュアルに心を奪われました。雑誌としてまず手に取ってもらうためには、表紙などの数少ない視覚的な情報から読者の興味を惹きつけなくてはなりません。どんなに中身が素晴らしくても、まずは手に取りページをめくってもらえないと、何も伝えることができないのです。思わず手に取りたくなる“可愛い”の魅力が溢れている雑誌であるとう点で、私はMagadipitaに自信を持っています。そして、その可愛らしさの中に、日常の中の社会問題に気づくきっかけとなるようなエピソードが散りばめられています。その散りばめられた社会問題への気づきの種を、自分なりに集めながら読む楽しさがMagadipitaにはあるのです。そこで集めた種は、すぐには芽を出さないかもしれません。雑誌を読んだだけで、社会問題への意識は変わらないかもしれません。しかしいつの日か、「そういえばこんなことがMagadipitaに書いてあったな」と思い出し、そこから少しでも問題に対して意識を向けるきっかけとなって芽が出ることがあれば嬉しく思います。

 さらに、Magadipitaは、読者だけでなく、私たち製作者側にも発見を与えてくれます。Magadipitaを通して、私たち自身も、これまで立ち止まって考えることなかった問題に触れ、考え、仲間同士で議論する機会を得ることができています。自分の興味があるものだけで塗り固められがちな頭に、新しい風を吹きこんで視野を広げさせてくれるのです。今号はどんな種を蒔くことができるか、今からワクワクしています。