模擬国連の教育的価値④

こんにちは、もぎこみゅ! メンバーのみたけです。 

本日は通常運航に戻って【模擬国連の教育的価値】、早速いってみましょう!


番外編を挟んで、四回目の更新になりました。

本日は、

「コミュニケーション能力」
についてお話していこうと思います。

正直、模擬国連において自身の目的が達成できたり、議会を有意義なものにするためにはこのコミュニケーション能力がとてつもなく大きな役割を担っています。せっかく事前準備やリサーチをしっかりしていても、本番でその力が発揮できなければ思うような結果を出すことは不可能と言っても過言ではありません。

実社会でも同じことが言えるのではないでしょうか。例えば学校や職場などで議論が行われる機会があった場合、自身のコミュニケーション能力が優れていれば、話し合いを積極的に引っ張っていくことが出来ます。また、積極的に発言を多くすることにより、自分だけでなく周りにも良い影響を与えることが出来るのではないでしょうか。

しかし、ただ自身が一方的に発信し続け、周りの意見に耳を傾けない、というのはあまり賢明ではありません。コミュニケーション能力とは「発信する力」であるとともに、「受信する力」でもあるのです。むしろ、コミュニケーションが上手な人はほとんどの場合「聞き上手」でもあるのです。

もし、あなたと議論している相手があなたの意見にまったく聞く耳を持たず、一方的に自分の意見を押し付けてきたらどうでしょうか。いかに口が達者でも、このような人はコミュニケーション能力が高いとは言い難く、まったく話になりません。もちろん、議論のプロセスの中であえて強い態度に出ることが必要な時もあります。
ですが、相手の意見も聞かず自分本位に行動することは、共通の課題を持った話し合いの場では到底許容されることではないのです。

模擬国連の議会において参加者(大使)がまず考えなければいけないのが、自身の担当国の国益を達成することになります。もちろん、そのためにも行動するわけですが、もう一つ大事な要素があります。それは「条約の実効性」です。
模擬国連の議会を通して構築されるのが一つの国際的な条約、いわゆるルールです。もし、議会に参加したすべての国が自国の利益を真っ先に考え、協調性を欠いた状態で行動したらどうなるでしょうか。議論だけが延々と為され、一向に落としどころが見つけられず、多数決で強行採決するにしても国と国との間で分断が起きてしまい、結局会議に参加した国の半分しか条約に署名(同意)しない、ということも考えられます。

同じ問題を解決しようと集まり、ルールを決めようとしているのに、そんなことになれば条約を決める意味が無くなってしまうリスクがあり、それこそ議会の存在意義に関わってきてしまいます。

それを防ぐためにも、大使たちはコミュニケーション能力を駆使して自国の利益と、国際的な協調性のバランスを模索していきます。そのための手段に交渉があったり、相手の主張をよく聞くことがあるのです。

そんな模擬国連の中でも、ひときわ大使のコミュニケーション力が試されるのが、「公式討議」での発言です。「公式討議」とは参加者達が一堂に会し、全体で意見共有を行う場面であり、ここでの会話や発言は全て議事録に記録され、議会での資料のひとつになります。
場合にもよりますが、大使はここで参加者全員の前で決められた時間内にスピーチを行わなくてはなりません。まさに大勢の人の前で演説する、パブリック・スピーキング力が試される場面なのです。

前述したように、ここでの発言は全て議事録に記録されます。すなわち、ここで自身の担当国の意思を表明することによって、他国に自国のスタンスを理解させることが出来ます。ひいてはそれが議論を円滑に進める一助になり、とても重要な要素になってきます。


日本の教育現場においては、生徒同士がある問題に対して議論する機会がとても少ないように思えます。ただ座って授業を聞くような一方的な知識のインプットが多く、これではコミュニケーション力は養われません。もちろん知識を得ることも大切なのですが、もっと生徒同士が議論を行うアウトプットの場が設けられるべきではないかと思います。

そんな中で、少し勇気を出して、自分の「恥ずかしい」「人前に立つと緊張する」などの壁を乗り越え、有効なコミュニケーション能力を身につけることが出来れば、その先には無限大の可能性が広がっています。それが出来れば、世界とつながる第一歩を踏み出すことが可能になり、そこから得るものはあなたにとってかけがえのないものになることでしょう。


いかがでしたでしょうか?

ご意見、ご質問等ございましたらコメント欄までよろしくお願いします!

では、また来週~(@^^)/~~~