問題解決プロセスに沿った学習指導過程

小・中・高等学校の保健体育の授業への導入を念頭に、誰もが参加でき、楽しむことのできるタグラグビーを起点に、算数・数学およびプログラミング学習とを相互に関連付けた総合的学習における学習指導過程を開発しました。算数・数学やプログラミングを活用しながら、タグラグビーで直面する問題解決を図ります。タグラグビーの実践と算数・数学およびプログラミングを通じて得た机上プランを連動させることにより、効果・効率的にタグラグビーの技能向上を目指します。


【対 象】 小学校中 ・ 高学年~中学校向け ※小学校低学年、 高校生向けにもカスタマイズが可能です。 ご相談ください。

【授業案】 体育 3~4 時間、算数・数学または総合 3~4 時間 ※学校ごとにカスタマイズしていただいてかまいません。 



体育とプログラミングを融合した新しいタイプの学びです

【本授業のねらい】

タグラグビーは、戦略性の高いスポーツです。ゲームの戦略を立て、仲間と共有するには、全体を俯瞰し、各局面で最善の手を 選択し、言語化しチームで合意形成する必要があります。そのように児童を導くには、プレー要素(前に進む、ボールをパスする 等)を数量として扱い、シミュレーションを行うことで答えを導くプログラミング的思考が役立ちます。 本授業では、タグラグビーと算数・数学・プログラミング(的思考)を交互に学ぶことで、ゴール型ボール運動の「思考力、判断 力、表現力」を高め、運動が苦手な児童でも積極的にゲームに参加し、運動や思考(算数・数学・プログラミング)への関心・意 欲を高めることを目標としています。 

【単元の目標】

〇友達と意見を交換して、積極的に練習やゲームに取り組める(学びに向かう力、人間性等)

 〇プログラミング的思考を活用して、効果的なチームの作戦を立てられる(思考力、判断力、表現力等) 

〇ゲームの競技性を理解し、戦略や判断をプレイに反映できる(知識及び技能) 

【学習指導課程】

問題解決プロセス(問題認識→原因分析→対策立案→トライ&エラー→振り返り)に沿って展開され、学校体育での活用を想定し、6~9時間で完結するよう構成されています。


~基本型課題の学習フロー~

実技で体験した「1対1」と「2対2」の基本型課題に対して、問題解決プロセス(問題認識→原因分析→対策立案→トライ&エラー→振り返り)に沿って、解決策を模索します。原因分析・対策立案に際して、数理モデルを活用した碁盤ゲーム教材を使って俯瞰的に分析。気付いたことを再び実技で実践しながら、実践力を高めていきます。

~応用型課題の学習フロー~

「5対5」の試合における戦略課題(応用型課題)に対して、問題解決プロセス(問題認識→原因分析→対策立案→トライ&エラー→振り返り)に沿って、解決策を模索します。原因分析・対策立案に際して、ビデオ分析でゲーム中の思考を整理した上で、碁盤ゲームAIプラットフォーム(プログラミング)を使って俯瞰的に分析。気付いたことを再び実技で実践しながら、チーム力を高めていきます。

サポート内容


STEAMタグラグビー サービス内容等
サービス名STEAM タグラグビー
プログラミングを活用した戦略志向型体育
事業者名株式会社STEAM Sports Laboratory
対象学年
  • 小学校 中学年
  • 小学校 高学年
  • 中学校
  • 高等学校
教科(詳細)
  • 算数/数学
  • 体育(保健体育を含む)
  • 総合
特徴・用途
  • 基礎学力をつける
  • 新たな学習テーマへの出会い(ワクワク)
  • 学びを深める(探究学習)
利用場面
  • 協働学習
  • プロジェクト学習
教材タイプ
  • ドリル型教材
  • ゲーム教材・シミュレーション教材
料金体系
  • 有償
  • 特別対応あり
費用教材費:年間¥600/ID(消費税別途)…指導案、ワークブック、プログラグビー(シミュレーションソフト)
研修費:【現地研修】¥650,000/回(消費税別途)…実技研修6時間、オンラインサポート5時間、事前・事後評価サポート5時間
   【オンライン研修】¥300,000/1校あたり…オンライン研修5時間、オンラインサポート5時間、事前・事後評価サポート5時間
講師派遣、アスリート派遣も別途対応可能
※詳細はお問い合わせください
動作環境タブレットPC(カメラ有)、Wifi

参考:実証事業での効果検証

以下は、❶小・中学生(小4~中2)を対象としたワークショップ(小学生18人、中学生14人/弊社講師が実施)、❷江東区立深川小学校5年生(2クラス/弊社講師が実施)、❸袋井市立浅羽北小学校6年生(2クラス/同行担任が実施)において実施した実証事業の効果検証結果を記したものです。

【ライフスキル評価】

❶"ライフスキル測定尺度"を活用し、介入前後における心理的・社会的スキルごとの得点変化を比較したところ、全てのスキルにおいて介入後の得点が1%水準で有意に上昇。問題解決スキルを中心に、ライフスキル形成に一定の効果があったことが示唆されました。

❷"ライフスキル測定尺度"を活用し、介入前後における心理的・社会的スキルごとの得点変化を比較したところ、問題解決スキルと対人関係スキルにおいて介入後の得点が5%水準で有意に上昇。問題解決スキルおよび対人関係スキル形成に一定の効果があったことが示唆されました。


【児童のコメント】

  • タグラグビーは初めてだったが、とても楽しく、興味がわいた。プログラミングの後の実技で、その内容を生かそうと思ったが、実際にはなかなか難しかった。(ワークショップに参加の児童)
  • タグラグビーを算数にする工夫がすごいと思った。タグラグビーは初めてだったので、「面白いのか?」と思っていたが、とても楽しかった。数学とプログラミングは難しかったが、タグラグビーでどうやって勝てるかということが分かって良かった。(ワークショップに参加の児童)
  • 最初は何も考えずに試合をしていたが、プログラミングをしてから動き方が分かって、トライをうまく取れた。(ワークショップに参加の児童)
  • タグラグビーをプログラミングでゲームできることが面白かった。タグラグビーのルールもよく分かり、プログラミングのタグラグビーが実際に使えて驚いた。(江東区立深川小学校5年生)
  • やってみて意外にむずかしかったけど、とっても楽しかった!プログラミングは思った以上に難しかったが、考えるのは楽しかった! (江東区立深川小学校5年生)


【教員・保護者のコメント】

  • スポーツに対し、算数やプログラミングでアプローチするというコンセプトは、保護者の関心も高く、とても良かった。実際に、スポーツより算数が得意な子、ラグビーだけやりたいと思ってきた子もいたようですが、いずれの子も最後には「結構楽しかった」と言っていたので、科目横断的なワークショップの視点は特定科目の苦手意識を払拭するきっかけになったり、現実社会につながる学びを身につける上で可能性が高いと感じた。(保護者)
  • 普段は全く勉強をしないのに、初日終了後の夜は算数の碁盤ゲームをずっとやっていた。(保護者)
  • 今まで体育が苦手だと感じていて消極的だった児童が活躍していた。(江東区立深川小学校5年生担任)
  • タグラグビーの攻めや守りの陣形を俯瞰して見る機会はなかなかないため、映像やPCを使った取り組みはよいとおもいました。(江東区立深川小学校5年生担任)
  • 「体育(球技)が苦手な人もプレーに参加できる」というメリットの一方、デメリットとして「審判が大変なので、教師が担任1人だと難しい」。(江東区立深川小学校5年生担任)
  • 体育が苦手な生徒でも、役割を明確に持って参加することで、運動量が確保できた。(袋井市立浅羽北小学校6年生担任)
  • タグラグビー未経験の先生には事前研修が必要(袋井市立浅羽北小学校6年生担任)
  • よりよい動きを追求したり、自分自身を客観視するためにタブレットで動画を撮影したりすることによって、「やりたい」や「試したい」という興味・関心を喚起させることができると感じた。(袋井市立浅羽北小学校6年生担任)




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