【グローバルフェスタで思ったこと】国際協力イベントの"参加者"としての景色

グローバルフェスタ2022


 国際協力の最前線で活躍する国際団体が一堂に会するイベント、「グローバルフェスタ」。国際協力を実際に行っている方たちは、日ごろどんなことを考え、どんな行動をしているのだろうか。自分と何が違うのだろうか。

グローバルフェスタの"参加者"としての景色

 会場には100を超える国際機関やNGO、大使館などがブースを開いてそれぞれの国や団体の紹介をしていた。印象的だったのは、それぞれの団体の人が、他の団体のブースにも話に行っていたり、仲良さそうにしていたことだ。SDGs17のパートナーシップの意味がよく分かった。

 当然だが国際協力にも様々な種類、分野があり、食料、医療、教育など、それぞれの分野の団体がいる。そして国際機関、NGO、企業など、組織の形態ごとにも得意とする支援の特徴は異なる。今回参加していた団体でも、「自分たちの役割」というのを正しく認識して自らの役割を全うし、その他の分野はまた適した組織に任せる、そういったパートナーシップを感じる場面が多々あった。

 例えば、UNHCRのブースで私は「"難民"とは数ある国際問題の分野の中でも多くの分野を包括したものだと思うが、組織内でどのように支援方法を考え、実行しているのか」といった趣旨の質問をした。実際は、難民の食料のことはWFP、より具体的かつ小規模なコミュニティに対してはNGOなどと連携して1つの"難民"という課題に対処しているそうだ。
(UNHCRや世界銀行、JICAなどの有名な団体のブースもあって、もちろんそれぞれの内容も印象的で興味深かったが、あまりに情報量がおおいのでここでは割愛する。興味のある方はぜひ話しましょう。)

 さて、もちろんこういった「パートナーシップすごかったぜ!」というのもグローバルフェスタを通して伝えたい内容でもあるが、私はこのパートナーシップを見て全く別の感想を抱きながらブースを回っていた。

 それは、「私はこのイベントの参加者でいいのか」ということだ。教育支援を行う団体が、「参加者」として話を聞いたり質問したりして満足していいはずがない。私たちは「教育支援団体として」 、そのパートナーシップの輪の内側にいないのだということを痛感したイベントでもあった。

国際協力イベントの"参加者"から"主体"へ 

 このイベントで、参加者として得たものは多い。たった1日で、ネットで調べる何倍もリアルな話を聞くことができたし、このイベントに参加したことに後悔はないと言い切れる。だが、国際協力の主体として、私にできたことはせいぜい話の中で自分の活動の紹介をしたり、何人かの方々と名刺を交換して後のコネクションに繋げることだけだった。

 私はSTUDY FOR TWOに教育支援をしに入った。STUDY FOR TWOが教育支援団体たりえる役割を今感じられていないなら、STUDY FOR TWOの中でもがいても仕方ない。私はSTUDY FOR TWOの外に出て、自分とこの団体の役割を、他の団体とのパートナーシップを見つけてやり遂げたいと思った。


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