ショッピングモールで「勉強になるクイズラリー」を実施してみた

先日9月20日、21日、神戸市のショッピングモールBRANCH神戸学園都市にて、

「勉強 ✖ 謎解き」の新企画 『怪盗ブラザーズからの挑戦状』というクイズラリーイベントを開催しました。

今回のイベントの目的は以下でした。

1.なぞ解きを通じて、子どもたちに楽しい学びを届ける
2.LearnBoの次のイベントの集客
3.LearnBoの公式LINEアカウント友達新規追加を増やす

この二日間を通して感じたことをまとめます。

難易度調整による学びの設計

今回のクイズラリーでは、5つのナゾをショッピングモールの中に設置し、参加者に回ってもらう形式でした。

5つのナゾはそれぞれ国語、算数、理科、社会、英語という小学校の主要五科目がもとになっており、「勉強の知識がなくても解けるけど、結果的に少し勉強になっている」という難易度のものでした。

イベントは二日間開催だったのですが、一日目は参加者の年齢層を大きく見誤り、かなり高めの難易度になっていました。

難易度が高いと、答えに至るまでのヒントがたくさん必要になり、子どもたち自身のアタマで解く部分が減ってしまいます。
つまり、「自分で解けた」という実感が薄まってしまうのです。

2日目はこの点を急ピッチで修正し、難易度を全体的に下げました。
これによって、子どもたちに「考える余地」が生まれました。

保護者様の「子どもの真剣に考える表情が見られてうれしかった」という感想が頂けたのは、子どもたちの理解のプロセスがカギだったと思います。

非日常だからこその挑戦

また、このクイズラリーを通じて、新しい勉強に挑戦する子どもたちの姿もありました。

例えば、算数のナゾにおいて、ひっ算の計算が必要になります。

ここでLearnBoメンバーは、ひっ算が分からない子にそのまま答えを教えるのではなく、ひっ算のやり方を簡単に教える姿勢でした。

他にも、世界の国旗を知ったり、日食の仕組みを知ったり…
些細ではありますが、学びの一歩目がありました。

これ、スゴイことだと思うんです。
家族と買い物に来ただけなのに、変えるときにはひっ算のやり方を知っている、という。

イベントという、日常に生まれたイレギュラーの中で、一つ新しい知識を得る。
LearnBoが、そして僕自身が設計したい教育が形になっていました。

過去最強の広告

今回のイベントはこれまでのイベントと違い、事前の集客はほぼありませんでした。

事前の申し込みではなく、ショッピングモールに来た人の中から自由に参加してもらう形です。

今回のイベントは、イベントに参加する子どもたちの姿やナゾが描かれたポスター、ショッピングモール内を練り歩く「怪盗ブラザーズ」が広告でした。

また、目のつきやすい場所にクイズラリーのスタート地点があり、参加費も無料。
参加障壁はかなり低くなるように設計しています。

「なんか面白そう」「ほかの子たちが楽しそうにナゾ解きしている」という「なんだなんだ…?」という純粋な興味からイベントに参加してくれたパターンがほとんどでした。

RIZAPなど有名な広告を見ると、広告において重要なのは「サービスを使用している自分、楽しんでいる自分を具体的にイメージできること」なのかなと思います。

その点で考えれば他の参加者」「ショッピングモールに現れたナゾ」は、子どもたちと保護者の双方に魅力的である、強力な広告になりました。

今後も、興味を持たざるを得ない広告、純粋な興味から参加できるイベントの設計にこだわります。

イベントの目的と教育的価値

次に、反省点です。

今回のイベントの目的は以下でした。

1.なぞ解きを通じて、子どもたちに楽しい学びを届ける
2.LearnBoの次のイベントの集客
3.LearnBoの公式LINEアカウント友達新規追加を増やす

1は、上でも書いた通りかなり成果がありました。
2も、想定の対象年齢が大幅に低かったにしては、何名かの応募があったので成果としてはまずまずかなと思います。
(チラシに応募QRを載せ忘れるという僕の致命的なミスがありましたが…笑)

問題は、3です。

今回のクイズラリーでは、各クイズでヒントを見ることができます。
そのヒントはLearnBoの公式LINEアカウントのキーワード応答のシステムを通じて配布されるため、LINEの新規の友達追加が見込めると考えていました。

しかし、上にも書いた通り、各ブースにはLearnBoのスタッフが常駐しています。
ナゾに悩んでいると、ついつい直接ヒントを出してあげたくなってしまいます。
LINEのヒントの存在感は薄れていました。

結果、LINEの追加数は参加した保護者全体の3分の1程度に留まりました。

この反省の解決策としては

  • 受付で参加者全員にLINEのデモンストレーションを行う
  • 常駐スタッフを直接ヒント禁止令で縛る
  • ヒント以外の機能をLINEに持たせる

など、いま考えると浮かびます。
つまり、ルールで縛るという方法です。


ただ、ここで考えなければならないのは常駐スタッフの存在意義です。

正直、今回のイベントの質と満足度は、(手前味噌ですが)常駐スタッフの対お子ちゃん能力によって占められていました。(手前味噌ですが)

基本的にヒントはLINEで見てもらうという狙いはあったものの、
ナゾを解けない子どもたちの理解度に寄り添い、ヒントを細かく出していき、最終的に「自分で答えにたどり着いた」という実感を持たせてあげるという一連の流れは、このクイズラリーに教育的な付加価値をもたらしていました。

うちのメンバー、これほんとにすごいんです。
親バカ、代表バカかもしれませんが、ほんとに自慢のメンバーです。

「常駐スタッフのヒント禁止」は、このイベントの教育的な価値を考えると、切り捨ててはいけない部分かなと思います。

次回のクイズラリーイベントでは、教育の観点を意識しながら団体拡大の目標も達成できる施策を考えたいと思います。

クイズラリー、またやりたい

今回の結論としては、「クイズラリー、またやりたい」です。

今回のイベントで見えた、日常の中に生まれたイレギュラーで子どもたちに学びを落としていく、というアプローチの教育が、個人的にとても痛快なのです。

幸いまだ時間があるし、実現できる強力なメンバーもいます。

卒業までにあと3回くらいはやりたいですね。


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