高校生の時から憧れだったS.A.L.に入ってから早2年。
BACKPACKERではvol.14、15、16を経て今私は17号で紙面の企画ページを仕切らせてもらい、広報もさせてもらっています。
当時S.A.L.に入った理由は「カンボジアがすごく好きだったから(S.A.L.を通してまた行きたかったから)」。BACKPACKERに入った理由は「デザインが好きだったから」。恥ずかしながら、そんな単純な動機でわたしはこの活動に身を投じました。
「国際問啓発したい」でもなく、「旅の良さを伝えたい」でもない。大学1年生の私は自分の「好き」の指針にただただ従って活動を楽しんでいました。
2年生になるとその「好き」が段々、「こだわり」へと変化していることに気づき始めました。2回のスタディーツアーを経験しつつも、私はBACKPACKERの企画ページで「旅の良さを少し違った角度からお届けする」といったコンセプトに取り組み続けていて、本来の趣旨からは変わった立ち位置にいました。完全に「旅」ではなく「旅をサポートする」「少し旅に出たような気になれる」、時には直接的に旅とは関係ないコンテンツをお届けするときもあります。紙面も写真をメインに使う時もあればBACKPACKERらしくないイラストを多用したり。企画ページはそんな「一味違った」ページです。
けれど、そもそもわたしの動機も今勉強していることも少し変わっていました。人の生活に迫り考える考現学やランドスケープデザインという分野を専攻しつつ、趣味でデザインを勉強したり。このツールをフリーマガジンという媒体に最大限に注ぎたいという想いが芽生え始めました。
その「こだわり」を目の前の紙面に詰め込み続けていると、次第に他者に「伝えたい」という想いが強くなっていきました。自分が得てきたツールを使って、大切なメンバーと、できるだけ価値のあるコンテンツを届けたい。はじめは「好き」という自分ゴトが「伝えたい」という他者への発信の想いにつながり、ようやく今、ここで活動していることの本当の価値を見出しているような気がしています。
これが私がBACKPACKERを作る理由です。動機は少し変わっているけれど、私は今この活動がとっても好きです。だから始める理由は何でもいいし、自分の「好き」に従い続けてもいい。これからS.A.L. の活動をしていく人たちがより楽しく、多様で、1人1人が最大限のパフォーマンスを発揮できるように。自分のきっかけを大切にして目の前のことにその想いを注げるように、そんな生き生きと活動できる環境をS.A.L.に作っていきたいなと密かに私は思っています。