起業家である私は、PL/BS、KPIで、自他共に納得がいく結果が出ていない状況を突き付けられ続けると、本当に自分がやっていることが正しいのか。「社会、業界を進化させる」と、一見、カッコいいことを言っているが、本当に役に立っているのかと、疑いたくもなってくる。そんな時に、不登校児から、私は勇気を貰った。
「先日の中学校でのあなたの話をきっかけに、不登校が続いていた生徒さんが、その後、朝から毎日登校できるようになりました」という感想を頂いたのだ。私がやってきたこと、いろんな困難にぶち当たりながら前進してきたことを話したことから、その不登校だった子が、何かを自分の力で気づいて、人生を前に進めようと思ってくれた。そのことを知るだけで、どの子かは分からないけど、そういう子が今日も頑張っているのだろうなと思うだけで、自分も今日も頑張ろうと思えてくる。
福岡中経協から、中学校で話してみないかという話を頂いた時に、今、色々抱えている時に、授業の準備も含めて、半日から1日かかりそうだし、自分が未熟な部分も自覚しているし、受けて良いものかとも思った。メンターの一人から、「講演を受けすぎると、勘違いが始まるから、多くても月1回くらいにしておいた方が良いよ」と助言され、それもその通りだなとも思っている。
今の所、人前で話すのも月1回くらいのペースだし、未熟なら未熟なりに、等身大の自分のことを話して、何か感じ取れるものがあらばよいだろうし、何よりも、中学生と向き合うことで、自分にも、気づきがあるのではないかと直感して、今回は引き受けることにした。
結果としては、中学生が真剣に話を聞いてくれたことや、先生方も、この授業に向けて入念に準備してくださったこと、岩永真一さんが、ファシリテーターとして、事前準備、当日の授業で、私からうまく引き出してくれたことによって、私も多くのことを感じる貴重な機会になった。
不登校だった子が、私が話した何の話から気づきを得てくれたのかは、本人のみぞ知る話だ。気づきいうものは、元々、その子の中にあったものだから、私と岩永さんは、触媒として、引き出したに過ぎない。
その気づきの触媒となったものだが、おそらく以下の二つあたりだ。
1、幸福は不幸の顔してやってくることもあるし、不幸が幸福の顔をしてやってくることもある。
一つ一つの幸・不幸を気にするのではなく、起きている事実と、今この瞬間、どう向き合っていくかが大事だと感じている。辛いなーきついなーと思っていたことが、今の幸福につながっていることは沢山ある。そうすると、幸福だとか、不幸とか、あんまり考えても仕方ないんじゃないかと思うようになってきた。
2、そもそも、良い、悪いとか、自分自身、他人が決めているけど、良い、悪いって、本当にあるのかなと感じている
良い、悪いって、状況と、価値観によって変わる。僕は、つい色々チャレンジしたくなるから、最初の頃はうまくいかないことも多くて、見た目上の失敗が続くと、悪いことだという人もいるけど、結果的に成功したら、ひっくり返って良いってなる。その失敗と成功って、繋がっているから、何が良くて、何が悪いとか、勝手に決めつけることできないよね。自分にとって、大きなチャレンジをすると、結果が出ない間は、悪いことだと評価する人が多いんだ。
僕は、最初から会社の経営が出来たわけでもないし、ゲームづくりも、最初は失敗続きで、はじめてヒット作が出たのは、10本目だった。自分なりに頑張っているつもりだし、ずっともがきまくってきたのだけど、多くの人が認めるような結果が出ない状況がずっと続いてきたし、今も希望を持って毎日一生懸命やっているけど、いろんなことで悩んだり、もがいたりしている。
結果が出れば良いこと、出なければ悪いことって、分かりやすいから、周りはそう評価する。だけど、チャレンジすればするほど、自分や周りが、ある程度納得する結果が出るまでに時間がかかるから、その間は悪いと評価されがちだけど、それが悪いことなら、チャレンジも、成長も出来ないよね。
僕の心の師匠に、孫泰蔵さんっていて、3年前に「泰蔵さんの起業家20周年を祝う会」に呼んでもらったことがあった。その時、僕は泰蔵さんを尊敬する理由を、手紙に書いて渡したんだ。
それは、渡してしまって、もう持ってないけど、はっきり覚えていて、
「僕が泰蔵さんを心から尊敬しているのは、今、成功しているからではないです。泰蔵さんが26歳で大変だった時に、僕は19歳でアルバイトとして一緒に働いていました。その時の泰蔵さんの会社はとても大変で、みんな泰蔵さんはもう駄目だよという人もいたし、いろんな事情で離れていかざるを得なかった人もいたけど、そういう辛い現実とも向き合い続け、チャレンジを続ける後ろ姿を後輩として見ていたからです。」
僕は、起業してから、辛いことがあるたびに、「あの時の泰蔵さんはもっと大変だっただろうけど、目の前の現実と向き合って、おそらく、一時の良い悪いとか、幸不幸とか関係なく、日々頑張っていたのだよなー」と時々思い出している。
それぞれ、みんな、他の人が知らない、自分自身の大変だなー、辛いなーと感じているがきっとあると思う。でも、それは、良い悪いとか、幸不幸とかではなく、そういう巡り会わせの縁で、それらと向き合っていくことが、人生の醍醐味なのかなーと、いろいろ経験してくると思えるようになってきてくる。
身近で頑張っている人に気づくと、自分は一人じゃないんだって思う。不登校児が、今回の授業でのご縁をきっかけに、何かに自分の力で気づいて、毎朝、学校に行っているんだなと思うと、今日も、これから頑張ろうと思う。
そんな話を、とりとめもなく、思いのままに、話した感じである。
少し時間は経ったけど、思い出しながら、とりとめもなく書きました。他にもいろいろ話したのだけど、また書きたくなったら、書いてみようと思う(笑)
僕が投稿しているPandoというメディアは、こんな思いの丈を書いて欲しいと、僕を良い悪いとか関係なく、身近で支援してくださっている松下耕三さんが、創っている気合が入ったメディアです。これから、このメディアに思いの丈を書いている人に、ネット動画や、TV、ラジオで、スポットライトを当てて行く予定だ。是非、皆さんも、Pandoで、思いの丈を書いてみてくださいね!
Pandoに興味を持ってくださった方は、私まで、ダイレクトメッセージくださいー。
井上さん
先日福岡でご挨拶させていただいた永井と申します。こうして、他社の代表の方が自身の言葉で書かれた文章を読む事ができる環境は、とても有難い事だと思いました。
ありがとうございます。
>良い悪いとか、幸不幸とかではなく、そういう巡り会わせの縁で、それらと向き合っていくことが、人生の醍醐味なのかな
まだまだ一時の感情でモチベーションが左右されてしまいますが、向かいたい方向がハッキリしていればそれも試練と捉えて頑張れるのだと思いました。
自分ともっと向き合おう!と思いました。
これからもよろしくお願いいたします。
ありがとうございます!年末年始に、他の項目も書いてみようと思います!
これからもよろしくお願いします!
私も勇気を頂きました。ありがとうございます。
魂込めて生きるところに勇気の泉湧く。これからも勇気を与えあいながら、お互い頑張っていきましょう!
メンタリングプロジェクトでも、魂を込めて行きましょう!
逆境のときに「これはきっと自分に必要な試練なんだ」と思えるか否かというのはすごく大きいように思います。
ちなみに、日本では人気がなさすぎて絶版になったフランシス・コッポラ(地獄の黙示録やゴッドファーザーで有名)の『タッカー』という映画の主人公がまさしくそのような起業家精神に溢れた人物です。最近復刻されてamazonでもみれますしTSUTAYAにもあります。
岩尾先生のお話は、松下さんからうかがってます!Amazonで拝見します!
本当ですか!ありがとうございます!
東大ブロックチェーンイノベーション寄附講座を立ち上げからやっていまして、本郷には、時々行ってます。今後、交流できれば幸いです。
そうだったのですか!
茂木先生ご担当ですね。
私の東大授業は大学院情報理工学系研究科で毎週木曜日6限でございます。次回は1月9日で脳科学者の方の茂木先生、茂木健一郎先生がゲストでいらっしゃいます(テーマは先端技術で人間理解はどう進むか)のでもしご興味があられたら是非!
https://www.i.u-tokyo.ac.jp/edu/proced/lectures.shtml
凄く興味あるのですが、福岡で先約ありです。
タッカー、今週拝見します!アマゾンプライムで、ダウンロードはしました。
週末に、タッカーを見ました!
Hold that tigarが、耳にリフレインしてます。タッカーほど、チャレンジしているかという問いかけは、一つの指針になりそうです。
タッカーいいですよね!あれはコッポラとジョージルーカスが組んだ伝説的な映画なのに日本では全然流行らずビデオも一般に出回らないしDVDは最近ようやく出たくらいだったのも示唆的です。
CTOのフランス人ジェロームが小さい頃、見てたみたいです!ジョージルーカスに気づかず見てました。
ところで、今期の授業はいつまでですか。
2/6、13あたりは行けそうでして。
ご返信ありがとうございます!
今期は東大も明学も終わってしまいました…。来年は明治学院は4月から、東大は9月からであります。またゲストvs東大生をやりたいと思いますのでゲスト出演ももしご都合があわれたら是非。
直近で授業はございませんが、東京にいらっしゃる際は一度ぜひご挨拶させてください!