模擬国連の教育的価値【番外編 あなたは何を思う?】

こんにちは、もぎこみゅ! メンバーのみたけです。  

梅雨ならではの不規則な天候が続いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

本日は番外編となります。お付き合いいただければ幸いです。


早いもので、模擬国連の教育的価値シリーズ七回目の更新になりました。

そして今回は二回目の番外編ということで…

いきなりですが、この画像をご覧ください。

日本外国特派員協会HPより引用

これは、日本外国特派員協会の会報誌の表紙に採用された(4月号)、東京五輪のエンブレムを新型コロナウイルスに見立てたデザインです。現在は「著作権上の問題」として取り下げられていますが、掲載された当時は各メディアで紹介され、社会的に話題になりました。

今回は、今まで紹介してきた模擬国連で得られる能力を使った、このデザインに関する議論と思考のプロセスを紹介していきたいと思います

まず、皆さんはこのデザインを一目見た時にどう思われたでしょうか。

「風刺的だ」「今の世相を表している」「著作権侵害だろ」...などなど、
様々な意見が出るのではないでしょうか。

実際、SNSやテレビ番組で、取り上げられたこのデザインに対して様々な反応が見られ、多くの意見が交わされました。

このようなテーマが議題に挙がった場合、もしあなたが発言者の立場に立っていたらどんな発言をしていたのか、一度考えてみてみましょう。もちろん支持するも反対するも自由です

こんな時、つい第一印象に基づいた感情論で発言をしてしまってはいないでしょうか。

模擬国連などの公式な議論の場では、感情論やエビデンスに欠いた発言はタブーであり、その発言がきっかけで自身が苦しい立場に立たされてしまうこともあります。日常会話の範疇でも、このような話題を話し合う場合、ある程度の情報は頭に入れておいた方がベターでしょう。

ここで、まず情報分析をしていくのですが、

詳しい内容はあまり記載しないでおきます。
興味をお持ちになった方は是非、ご自身で実際に調べてみていただきたいと思います!

はじめに、発信元である日本外国特派員協会はこのデザインに対してどのように説明しているのかをまず知っておく必要があります。それを踏まえて次はそれに対してどんな意見、反応があるかを見ていきます。今回のケースでは、このデザインの元となった東京オリンピックエンブレムの著作権を持っている東京五輪大会組織委員会の反応をまずは見ておくと良いのではないでしょうか

更に、様々な新聞記事やSNS上の投稿を読んでみるのも良いでしょう。ただし、これらの情報に対しては常に公平な目線で、客観的に見ていくことが重要です。一つの事象に対して、様々な異なる意見が生まれているのが分かるのではないでしょうか。

ある程度情報が整理出来たら、このケースにおいて、何が一体問題だったのか様々な観点から考えてみましょう。また、それに伴い、自身がどう考えるかを今一度考えてみましょう。今度は第一印象の時とは違い、感情論ではなく、集めた情報に基づく正確な評価になっている筈です。時には法学的な観点で考え(著作権の問題等)、またある時には芸術的な背景など(表現の自由や類似したケースの分析)も加味して論理的に思考する必要があり、それこそが強い主張を作り上げる土台になっていきます

このようなプロセスを経て、議論における主張は形成されていきます。
最後に、やらなければならないこととは、そう、実際に意見交換をしてみることです。

身近な人にこのデザインを見せて、意見を交わしてみてはいかがでしょうか。
他人の意見を聞き、それを理解しつつ自身の主張を展開していく良い機会になり、また異なる意見に触れることにより、新たな発見、気づきがあるのではないでしょうか(ただし相手にウザがられない範囲で…笑)。なお、双方が前述したような過程を経て議論すれば、それはただ感情論で議論するよりも何倍の効果のある議論になることは間違いないでしょう。

このようなプロセスがより複雑に、多様に絡まりあい、形成されていくのが模擬国連の議会というものなのです。今回紹介したのはほんの一部ですが、参加者たちがどのように考え、発信しているのかを今話題の問題に当てはめて、簡単に紹介してみました。

皆さんも、話し合いなどを行う場合にはこのようなプロセスを意識しててはいかがでしょうか。明日からでも遅くはありません。まずは先程のデザインについて調べ、誰かに見せ、話し合うところから始めてみましょう。その積み重ねによってあなたに染みついた四つのの能力、「論理的思考能力」、「問題分析能力」、「情報処理能力」、「コミュニケーション能力」は、あなたを大きく成長させてくれることでしょう。


いかがでしたでしょうか?

ご意見、ご質問等ございましたらコメント欄までよろしくお願いします!